きょう=19日、奈良2区選出の高市早苗前経済安保相が自民党の総裁選への出馬を表明する正式な記者会見を開きました。
高市氏は会見で「日本の国力を強くしなければならない」と述べ、「戦略的な財政出動が暮らしの安全安心を確保し雇用と所得を増やす」と訴えました。
【高市前経済安保相】「危機管理投資と成長投資で暮らしの安全安心の確保と強い経済の両方を実現するということです。これが私の最もやりたいことです」
■高市氏の経済政策「他の候補の方と非常に大きな違い」と藤井教授
京都大学大学院の藤井聡教授は、高市氏が会見で語った政策について「投資と減税で所得UP!」と題し、「投資と減税をやることで、経済の好循環を実現し所得アップを実現するということで、他候補と大きく違う点だ」と述べました。
【藤井教授】「高市さんは“一番やりたいこと”として『強い経済の実現』を話していたわけですけど、これはわかりやすく言うと、『所得のアップ』。
われわれ一人一人の所得を手取り含めてアップしていくわけですけど、その手法として、投資と減税、この2つで所得をアップするんだと話していて、これをここまでしっかり主張している候補者は、少なくとも今までお聞きした中ではいませんでした。
財源の問題とかあるわけですけど、財源について高市さんは『戦略的な財政出動をやると成長して、税収の自然増へと向かう』とおっしゃっていて、要するに、『投資をやって、減税をやることで、経済を回して税収が増えて。それを原資としてさらに投資をやっていく』という好循環を主張しておられるというのがはっきりと見えたのは、他の候補の方と非常に大きな違いだなと思いました」
■「“年収の壁”・3党合意」言及の高市氏 藤井教授「国民民主と連携視野」指摘
また野党との連携については、「“年収の壁”の引き上げと3党合意に言及していて、国民民主との連携が視野に入っている」と指摘しました。
【藤井教授】「減税の中でも特におっしゃっていたのが『“年収の壁”の引き上げ』で、それを実現するための『3党合意』、これを明言された。
この『3党合意』というのは、自民・公明と国民民主の連携を意味していますので、野党との連携という意味では国民民主が射程に視野に入ってるなというのが見える会見だったなと思いましたね」
■ほかに出馬を表明している顔ぶれは
週明けに告示される自民党の総裁選には、茂木敏充前幹事長、小林鷹之元経済安全保障担当大臣、林芳正官房長官、小泉進次郎農水相が出馬を表明していて、5人の争いになると見られます。