佐賀県警の科捜研で不正なDNA鑑定があった問題をめぐり、17日の県議会で福田英之本部長は公の場で初めて陳謝した上で「第三者委員会の設置は必要ない」と繰り返しました。

【県警察本部 福田英之本部長】
「県警察に対する県民の信頼、警察活動に対する信頼を大きく損なう事案であり、重く受けとめるとともに県警察の責任者として深くお詫び申し上げます」

この問題は、県警の科学捜査研究所で去年10月までの7年間に約130件の不正なDNA鑑定が確認されたものです。
県警は、DNA鑑定をしていないのに偽装したなどとして、科捜研の40代の男性職員を書類送検しています。

17日の県議会の一般質問で福田英之本部長は、「信頼を大きく損なう事案であり重く受け止める」と謝罪し、職員が鑑定資料自体に手を加えたとは認められていないなどとして、「公判への影響はない」と述べました。
一方、外部の有識者による“第三者委員会の設置”については、「県警に指摘・指導をしている県公安委員会が警察外の第三者の立場である」として、新たに設置しないとの答弁を繰り返しました。

【県警察本部 福田英之本部長】
「県警察としても本事案を受けて、ご指摘のあったような第三者委員会といったものの設置についてその必要があるとは考えていないところであります」

また県公安委員会の岸川美和子委員長も「第三者委員会の設置は必要ない」と述べました。議場を後にした県警察本部の福田英之本部長は答弁後、報道陣の取材に応じましたが…。

【県警察本部 福田英之本部長】
「公安委員会からご指摘やご指導を受けながら調査を進めてまいりましたので第三者委員会の設置は必要ないと考えております」

Q.本部長の責任については?
【県警察本部 福田英之本部長】
「申し上げた通り、今回の事案は県民の警察活動に対する信頼を大きく損なうことになり、大変申し訳なく、また重く受け止めております」

どの質問に対しても議会での答弁と同じ内容を何度も繰り返しました。一方、山口知事は改めて再発防止策を求めました。

【山口知事】
「公判には影響がなかったという話もそれは結果論なので、決して起きてはいけない話で、我々の民主主義の根幹を揺さぶるような話でもあるので、決して起きてはいけない再発防止策を打ってもらいたい」

サガテレビ
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