“ポスト石破”を決める自民党の総裁選は立候補の表明が続いています。
石破首相など多くの政治家への取材歴が長い、ジャーナリストの鈴木哲夫さんは「隠れたキーパーソン“公明党”」と題し、選挙協力によって当選できた自民党の議員たちが今後の自身の選挙を巡り、「公明党の発言や意向を気にして総裁選で投票するのでは」と指摘しました。
■公明・斉藤代表 新総裁について「保守中道で」と発言
【ジャーナリスト 鈴木哲夫さん】「今回の総裁選では、総裁になった後、『どの野党と組むか』という話があって、例えば『日本維新の会』や『国民民主党』という名前が出てきていますよね。
公明党は珍しく、今度の総裁選に向けて“今度選ばれる人は保守中道であって欲しい”みたいなことを言いました」
(Q.高市さんへの牽制?)
【ジャーナリスト 鈴木哲夫さん】「そうですよね。それから例えば、『維新と組む』(小泉農水相は吉村代表と近い関係とされる)なんて話が出てくる。公明党の幹部に取材したら、『大阪で維新と公明党はうまくいっていますか』と。
だからそれ(自公に維新が加わる連立)は、『やっぱり“No”だ』とか、『政策協定を結んだ国民民主ならやってもいい』とか。いろいろなこと言っている」
■選挙協力で“助けられて当選した議員”に「発言が影響してくる」
【ジャーナリスト 鈴木哲夫さん】「今、自民党と公明党はで選挙協力をやっています。公明党に助けられて、当選している自民党議員っていうのは数十人いるわけです。
公明党が『こういう考えだ』って言うと、それをやっぱり気にします。選挙協力してもらえなくなっちゃうと困るわけだから。
(総裁選の)決選投票では議員票が中心になりますけど、こういうところで議員心理に公明党の発言が影響してくる。自分が『選挙協力してもらっているから、公明党が嫌がっている人には入れられないかな』とか。だからそういう隠れたところで公明党の発言が影響してくる」
■「公明党がなんて言うかな」気にする 内輪の“永田町的な発想”ではない総裁選を
(Q.決選投票になった場合、浮上するのは誰になりそう?)
【ジャーナリスト 鈴木哲夫さん】「今のところ、林芳正官房長官、小泉進次郎農水相、高市早苗前経済安保相あたりが決選投票に進むだろうと言われています。
それで決選投票では議員票が中心になります。だからその議員心理において、『公明が何て言うかな』っていうのを気にし始めることも影響してくるかもしれないということです。
でも駄目ですよ。そんな内輪の“永田町的な発想”じゃなくて、ちゃんとした総裁選やって欲しい」
(関西テレビ「newsランナー」2025年9月17日放送)