2025年1月に福島県郡山市のJR郡山駅前で受験生が飲酒運転の車にはねられ死亡した事故の裁判員裁判で、福島地方裁判所郡山支部は被告の男に懲役12年の判決を言い渡した。
郡山市の池田怜平(いけだりょうへい)被告(35)は、2025年1月に酒気帯びの状態で車を運転した上、信号を無視して時速約70キロで交差点に進入し10代の女性をはねて死亡させたなどとして危険運転致死傷などの罪に問われていた。
初公判で池田被告は「赤信号を殊更無視したわけではありません」などと起訴内容を一部否認し、池田被告の信号無視が故意によるものか過失によるものか「危険運転致死傷罪の成立」が争点となっていた。
弁護側は池田被告が飲酒をし、その影響は定かではないが注意力が散漫になっていて信号を故意に無視したとは言えないとして危険運転致死傷の罪は成立しないと主張。
検察側は池田被告が赤信号を確認する時間は十分にあり4カ所の信号を繰り返し無視し、加速しながら交差点に進入していることから、信号表示に従う意図は無かったとして「故意による信号無視」であったと指摘し、懲役16年を求刑していた。