鹿児島の拉致被害者家族、市川健一さんと妻の龍子さんが姶良市で講演を行い、一刻も早い拉致被害者の帰国を訴えました。

拉致被害者家族・市川健一さん(80)
「この拉致問題を忘れないでください。皆さま方の力をどうか私たちに貸してください」

姶良公民館で講演したのは、鹿児島の拉致被害者家族、市川健一さんと妻の龍子さんです。

姶良市教育委員会が生涯学習の一環で主催したもので、会場には約120人の市民らが訪れました。

今から47年前の1978年、市川修一さんと増元るみ子さんは夕日を見に訪れた日置市の吹上浜で北朝鮮に拉致されました。

講演会では市川さんが、母が91歳で亡くなる前に弟の修一さんと会わせることができなかったことに強い悔しさをにじませていました。

会場では署名活動も行われ、参加者たちは一刻も早い修一さんらの帰国実現に向け、思いを新たにしているようでした。

参加者
「苦しさ、悲しさ、理不尽とか色んなものを感じた」
「外交も大事だけどやっぱり日本人みんなが立ち上がらないといけない」

ところで講演会終了後、市川さんは報道陣に対し、拉致問題に進展がないまま9月7日に辞任を表明した石破総理大臣に落胆するとともに、次の総理大臣への期待を口にしていました。

市川健一さん
「この1年、何も進展がない。(次の首相に)誰がなったとしても少しでも前進して解決することを願っている」

鹿児島テレビ
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