列島各地は長引く暑さで、16日も全国44地点で猛暑日に。
大分・日田市では、2025年62日目の猛暑日となり、国内の年間猛暑日最多タイとなりました。

5年ぶりに国内最高気温を更新するなど、記録ずくめとなった2025年の猛烈な暑さ。

京都市では15日に観測史上初めて、猛暑日と熱帯夜がどちらも60日を超える60-60に到達し、厳しい残暑が続いています。

この記録的猛暑はさまざまな食品にも影を落としています。

影響は物価の優等生、卵にも。
これまでになく価格が高止まりしています。

16日に「イット!」が訪ねたのは、新鮮卵を10種類ほどの中から選んで食べられる卵かけご飯の専門店「吉祥寺TKG たまごのおはなし」。

お客さんは「いつも食べるようなのよりすごくおいしいです」と笑顔の一方、店は2023年から続く“エッグショック”に頭を悩ませています。

吉祥寺TKG たまごのおはなし・土山俊郎代表は、「2~3年前と比べると高いままの高水準になっている。今年に入ってから多少下がって、それでも(10kg)4500円に1回下がったが、今は5000円くらいに戻っている」と話します。

卵の価格はなぜ下がらないのでしょうか。

養鶏場・ホウトク農場の豊村三弘代表に話を聞くと、「去年から今年にかけての鳥インフルエンザで、鳥の羽数が減ってしまったということが大きいのと、鳥は戻りつつあるが、(今年の)暑さとしてもかなりひどい状態が続いたので、卵の生産量が減ってしまったことが大きいと思います」と分析します。

鳥インフルエンザを乗り越えたニワトリたちも、この夏の連日の猛暑で夏バテに。
まだ体力が戻りきっておらず、エッグショックに追い打ちをかけている状態だといいます。

JA全農たまごによると、16日の東京の卸売価格はMサイズが1kgあたり320円。

2023年に起きたエッグショックに続き、2024年も鳥インフルエンザの拡大で価格が上昇。
2025年は1月に1kgあたり258円をつけたあと、300円台を推移し高止まりが続いています。

養鶏場の担当者も今の相場は高いと感じつつも、生産コストを考えると、これまでが安すぎたといいます。

とはいえ、物価高の今、消費者としては1円でも安いほうが助かります。

今後、値下がりすることはあるのでしょうか。

ホウトク農場の豊村三弘代表は「年内は大きく下がることはないかなと思います。このまま何事も(なく)暑さを乗り切って、鳥インフルエンザの被害が大きく出なければ、値段は下がってくると思います」と話します。

エッグショックはしばらく続きそうです。

FNN
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