“日本の棚田百選”に選ばれている山辺町の「大蕨の棚田」で、山形交響楽団の有志メンバーが稲刈りを行った。
山辺町大蕨地区の棚田では、山形交響楽団の有志が、棚田の再生やコメ作りに取り組む地元の団体と一緒に、7年前から田植えと稲刈りを続けている。
8回目となった2025年の稲刈りは、山響の演奏者8人をはじめ、その家族や山辺町などの行政関係者など約40人が集まって行われた。
参加した人たちは、普段は手にしない鎌を手に、イネの根元を切り取ったり稲穂をまとめたりする作業に悪戦苦闘しながらも、稲刈りを楽しんでいた。
(参加者)
「(Q.稲刈り何回目?)初めてです。難しかったけれど、いつも食べているコメが手刈りされている場合もあるんだと思い感慨深い」
(山形交響楽団・井上直樹トランペット首席)
「日本のプロオーケストラの中でも、こうした活動をしているのは我々しかない。山響は田植えをしたり、地域密着しているという声をたくさんもらっている。こうした活動で地域のみなさんと時間を過ごすのはすごく大切なことだと実感している」
(グループ農夫の会・稲村和之代表)
「整然としたイネが立ち並ぶ、それが秋の風物詩として日本棚田百選に選ばれた大きなポイント。これが全国でオンリーワンだと思う。少しでもみなさんとともに心の古里を残していきたい」
刈り取られた稲穂は3週間ほど天日干ししたあと、11月ごろから山響の演奏会場で約30キロが「山響棚田米」として販売されるという。