秋田・能代市で、大雨による冠水道路で走行中の車が大波にのまれる様子がカメラに捉えられた。対向車のトラックが作り出した水しぶきで視界が奪われ、運転者は一時的にブレーキの効きが悪くなるなど命の危険を感じたという。
JAFは冠水道路の危険性を検証し、どの車種であっても迂回を徹底するよう注意を呼びかけている。

冠水道路でトラックの波が直撃

大雨の秋田・能代市で10日に撮影されたのは、冠水道路に潜む思わぬ危険だ。

対向車線から走ってきたトラック(視聴者提供)
対向車線から走ってきたトラック(視聴者提供)
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車は冠水した道路を水しぶきを上げながら進んでいたが、水深はみるみる深くなり、車体がガクガクと揺れ始めた。撮影者が“命の危険”を感じたのは、この直後だった。

水しぶきで前が見えにくくなる瞬間(視聴者提供)
水しぶきで前が見えにくくなる瞬間(視聴者提供)

対向車が迫った瞬間、トラックのヘッドライトを覆い隠すほどの波が撮影者の車を直撃した。目の前は水で覆われ、何も見えなくなってしまっていた。

JAFが示す冠水道路の危険性

万が一、冠水道路に突っ込んでしまったら、どのような影響が出るのか。JAFは電気自動車、ハイブリッド車、そしてガソリン車でそれぞれへの影響を検証した。

水深30cmの冠水道路に時速30kmで突っ込んだ場合は、いずれもボンネットなどに水が入ったものの、100mの距離を走り切ることができた。

冠水道路を再現した場所を走るガソリン車
冠水道路を再現した場所を走るガソリン車

しかし、水深60cmで時速40キロの場合では、ガソリン車が水に突っ込んだ直後にエンジンが止まり、動けなくなっていた。さらに車内には水が入り続け、10分ほどで外と同じ水深になっている。

一方、ハイブリッド車は水を抜けることができたが、その後、エンジンが止まっていた。電気自動車も水を抜けることはできたものの、故障の警告灯が点灯した状態だ。

JAFはエンジンのない電気自動車でも、安易に冠水道路を進むのは危険と注意喚起をしている。
どのような車でも、冠水道路に遭遇した場合は、可能な限り迂回するよう注意を呼びかけている。
(「イット!」 9月11日放送より)

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