山形の秋の一大イベント「日本一の芋煮会フェスティバル」が、9月14日(日)に馬見ヶ崎川河川敷で開催される。そのイベントを前に、普段は別の場所に展示・保管されている主役の大鍋「3代目鍋太郎」が会場に設置された。

芋煮用の鍋移動は夜明け前の一大プロジェクト
“会場に設置”と言っても、簡単ではないのが「3代目鍋太郎」。
なぜなら、その重さが4トン・直径が6.5メートルもある巨大な鍋だから。

まだ夜明け前の10日午前5時。
山形市の馬見ヶ崎川河川敷に「日本一の芋煮会フェスティバル」のスタッフが集まり、大鍋を移動させる準備を進めていた。

そして午前5時半から、周辺の道路を封鎖して、調理に使われる鍋としては国内最大とされる「3代目鍋太郎」の大移動が始まった。

「3代目鍋太郎」の保管場所からの運搬に使われるのは、10トンのクレーン車。
規格外の巨大な鍋ゆえに、運搬だけでなく、会場での設置・調理・洗浄などすべての作業に10トンのクレーン車が必須だという。

大鍋の保管場所・川沿いの道路と芋煮会場になる川原には段差があり、その移動にはクレーン車とトレーラーが使われる。

保管場所からトレーラーに載せられ道路を少し移動すると、再度、大鍋がクレーン車でつり上げられ川原に下ろされる。

そして、クレーン車とトレーラーが川原に下りる。
再びクレーン車でつり上げられた大鍋はまたトレーラーに載せられ、設置場所そばまで移動。
その間にクレーン車も同じく移動し、4回目のつり上げでようやく大鍋が設置場所までたどり着く。

位置やバランスなどを調整しながら、ようやくかまどの上に設置された。

ここまでの移動距離は100メートルほど、その所用時間は約1時間。
作業員の息の合った作業で、ことしも無事に「3代目鍋太郎」を設置することができ、集まった芋煮会スタッフから自然と拍手がわいた。

売り切れ必至の3万食の芋煮をぜひご賞味あれ
周辺には早朝にも関わらず、老若男女を問わず作業を見守る人の姿が見られた。
見学していた子どもは、「クレーンを動かして大鍋を移動するのがおもしろかった」と話してくれた。

日本一の芋煮会フェスティバル実行委員長・五十嵐政治さん:
いよいよ日本一の芋煮会フェスティバルの主役である「3代目鍋太郎」が会場にやってきた。
これから本格的に本番に向けて準備を着々と進める。
山形のおいしい味覚を、迫力ある配膳風景とともに堪能してほしい。

実行委員会によると、2025年のサトイモは猛暑でやや小ぶりだというが、必要な3トンのサトイモは確保できたという。
「日本一の芋煮会フェスティバル」は、9月14日(日)、山形市の馬見ヶ崎川河川敷で行われ、3万食分の芋煮が作られる。

物価高の影響で、芋煮1杯の前売り券600円・当日券700円と、これまでより100円値上げされる。

2025年のテーマは「芋煮やろうぜ!~Welcome to Yamagata,Japan!~」
芋煮で山形から元気を届ける!
(さくらんぼテレビ)