三菱重工長崎造船所で働き、肺の病気・じん肺になったとして、元労働者や遺族が損害賠償を求めた裁判で、福岡高裁は一審の判決を取り消し、元労働者全員に賠償を命じました。

この裁判は、三菱重工長崎造船所の下請け会社で働き、肺の病気・じん肺になったとして、元従業員や遺族35人が三菱重工に総額約5億5000万円の損害賠償を求めたものです。

福岡高裁は11日の判決で、「会社に安全配慮義務違反があり、元従業員18人全員がじん肺などの肺の病気になったと認められる」などとして、一部の原告のみへの賠償を命じた長崎地裁の判決を取り消し、元労働者へあわせて約2億3000万円の賠償を命じました。

原告の事務局長 橋口 洋一 さん(76)
「全員救済というのが一番素晴らしい結果だったと思う」
「この戦いの中で亡くなっていった仲間がいる。その人たちにもきょうの判決を喜んでいただける」

三菱重工は「判決文を精査して、今後の対応を検討したい」とコメントしています。

テレビ長崎
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