鳥取県西部の3つの町で進められている風力発電事業の計画について9月9日、伯耆町で町民向けの説明会が開かれました。
一方日野町では、11日の議会で町長が計画に反対する考えを示しました。
風力発電計画は、東京に本社を置く「日本風力エネルギー」が進めているもので、鳥取県西部の伯耆、江府、日野の3つの町にまたがる山林に高さ196メートルの風車22基を設置し、2030年の稼働開始を目指しています。
このうち約9割が伯耆町に設置される計画で、説明会には町民など約200人が出席、事業者が計画の概要を説明し、騒音や景観の変化など予想される生活環境への影響などについて調査の途中経過を報告しました。
これに対し出席した町民からは、森林伐採による保水力低下や事故が発生した場合の対応などについて懸念の声が上がりました。
住民:
聞いた範囲ではまだ分からないことがいっぱいあります。私は、景観のことを一番気にしています。
住民:
仕事柄、農業者なので、実際立てる際、慎重な事だろうなと思って、まだ賛成も反対もない。いろんなことを聞きたい段階です。
建設予定地住民:
うちらの集落の山に上がったところに2基くらい立つらしいです。私どもは、最初から賛成さしてもらっているもので、別に懸念みたいな事はなかったです。
日本風力エネルギー株式会社鳥取西部事業所・石橋慎太郎さん:
科学的根拠に基づいて計画を進めている事は分かっていただけたと思います。地元との合意形成で、町長様の意向は影響力がありますので、引き続き協議を続けて行きたいと思います。
伯耆町では、町内の3つの自治会が建設の推進を要望するなど賛否が分かれていて、小澤町長がどのような判断を示すかが焦点となります。
小澤町長は9月定例議会の閉会後、速やかに判断するとしています。
この風力発電計画をめぐり、日野町では11日…。
日野町議会・松本利秋議員:
風力発電施設建設計画に対して、町長の賛否はいかがかお伺いします。
日野町・さこ田町長:(土へんに谷)
住民の皆さんの不安を払拭できないまま、事業に着手されれば手遅れになりかねない。総合的に勘案し本町としては、この事業に反対の立場を表明します。
開会中の9月定例議会の一般質問で、さこ田町長はこのように答え、計画に反対する考えを示しました。
また、江府町も8月、白石町長が反対する考えを表明しています。