松江市の50代男性が、SNSで知り合った女性から暗号資産による投資を持ちかけられ、約460万円をだまし取られる被害にあったことが分かりました。

松江警察署によると、被害にあった50代の男性は、2025年6月25日にSNSアプリを閲覧中に「Mina」という名前のアカウントからメッセージを受け取ったことがきっかけで交流を始めたということです。

翌日には、相手の提案で別のSNSアプリに移行し、そこでは「桜子」と名乗る女性とやり取りを続けるうちに親近感を抱くようになったとしています。
しばらく交流を続けるうち、「桜子」は「伯父に教えてもらって金(きん)の投資で儲けている」と話し、男性に投資を勧めてきたということです。

「桜子」は、「良い市場のタイミングに出会ったときに、私の伯父が事前に通知して準備を整え、データさえ正確に入力すれば、市場が上がっても下がっても利益を得られます」、「毎回の利益は元本の10%から30%程度です」、「利益が出れば一緒に旅行に行こう」などと誘い、男性はこれを信じて投資を始めることにしたということです。

男性は「桜子」の指示に従い、暗号資産取引アプリと国際金取引所サイトでアカウントを作成。
7月22日には、自身の口座から暗号資産取引口座に入金し、暗号資産に換金して指定されたコインアドレスに送金。
送金すると取引所サイト上に金額が反映され、さらに「桜子」からウォレットアプリでのアカウント作成も指示されると、男性はその通りに暗号資産を何度も送金したということです。

途中で利益を引き出せたこともあり、男性は本当に儲けることができると信じ込み、複数回にわたって指定されたコインアドレスに暗号資産を送金し続けました。
その結果、7月22日から8月21日までの約1か月間に、6回にわたり合計460万円相当の暗号資産を送金し、詐欺被害に遭いました。

松江警察署は、このような「SNS型ロマンス詐欺」被害を防ぐため、以下の点に注意するよう呼びかけています。
1.SNSで知り合っただけで会ったこともない人を簡単に信用しないこと。
2.高配当をうたった投資等の儲け話を勧めてくる場合は詐欺を疑うこと。
3.高額な支払いを要求されたり、お金の引き出しに応じてもらえない場合は、振込みを止めて警察に相談すること。

こうした詐欺では、SNSで知り合った相手と親密な関係を築いた後に投資話を持ちかけるという手口が特徴で、感情的なつながりを利用して被害者の警戒心を解くケースが増えているということで、警察は、不審に思ったらすぐに警察や専門機関に相談するよう呼びかけています。

TSKさんいん中央テレビ
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