2024年7月に70代の母親の首を包丁で切りつけたとして、殺人未遂の罪に問われている島根県浜田市の被告の女に対する裁判員裁判の初公判が、8日に松江地裁で開かれ、被告の女は「殺意はなかった」と起訴内容を否認しました。
起訴状などによりますと、浜田市三隅町の51歳の女の被告は、2024年7月に同居している70代の母親の首を刃渡り約12.5センチの包丁で刺し、全治2週間のけがをさせたとして、殺人未遂の罪に問われています。
松江地裁で8日、裁判員裁判の初公判が開かれ、被告は「殺意はなかった」と起訴内容を否認しました。
検察は冒頭陳述で、被告が「ババア、死ね」と叫びながら鋭利な刃物で首をめがけて切りつけたことから、被告には殺意があったと指摘しました。
一方で弁護側は、被告親子は日ごろからよくけんかをしていて、包丁も母親が大音量で見ていたテレビのケーブルを切るため用意したもので、事件当時は、被告は酒を飲み、酔った状態でアルコールの影響で判断力が低下していた可能性もあったとして、被告に殺意はなかったと主張しました。
裁判では、被告に殺意があったかどうかが争われることになります。
裁判員裁判は10日まで開かれたあと、9月16日に判決が言い渡されます。