小学校低学年の子供がいるEさんも、依存してしまったひとり。

Eさんには子供同士が仲良く、プライベートも母子で出かけるほどのママ友がいた。しかしある日、他の親子と遊んだと知ると、自分の子供にそのことを探らせた挙げ句 、ママ友への連絡をプッツリと絶ってしまったそうだ。

「Eさんは相手が違う母親と行動したことにモヤモヤしてしまい、『なぜ、自分を誘ってくれないんだ。裏切られた!』という不安やいら立ちを感じたそうです」

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依存の心理は“恋愛”と似ている

なぜ、他のママに依存してしまうのか。なかさとさんは背景に「過去の孤独な経験」が影響していると分析する。

「学生時代にいじめに遭った、社会で友達ができなかった、自分の親が厳しかった。そうした、寂しさを味わった経験があるほど『ママ友とうまくやらなきゃ』と気負い、グループの中心人物や、素敵な人に執着しがちになる傾向があります」

寂しい経験が執着に(画像はイメージ)
寂しい経験が執着に(画像はイメージ)

依存される・する心理は恋愛関係に似ているともいい、片方の思いが重くなると、バランスが崩れるという。 

「依存しているサインは“恋愛の駆け引き”のようで、行動を逐一知りたがったり、他の母親と話しているだけで嫌悪感を示したり。ご機嫌斜めになったかと思えば、わざと違う母親と親しくするのを見せつけたりすることもあります」

自分が依存された・してしまったら

では、相手から依存されていて「ちょっと重たいな」と感じる関係を、程よい距離感にすることはできるのか。なかさとさんは、具体的なポイントとして、次の3つを挙げる。

・丁寧な言葉や行動で接する
・話題を子供中心にする(自分の話はあまりしない)
・相手の頼みが嫌な時には「NO」をきちんと伝える。その際は相手を否定せず、「自分」を主語にして断る(例:「自分の予定が立て込んでいて難しい」など)

断ることがあってもいい(画像はイメージ)
断ることがあってもいい(画像はイメージ)

「依存体質のママ友は『素敵だな、仲良くなりたい、もっと知りたい』と、次第に執着や独占欲が強くなりがちです。必要以上に自分の情報を話すのは避けたほうがいいでしょう」