重さはどれくらいがベスト?
一般的に、防災リュックの重さの目安は女性が約10㎏、男性が約15㎏と言われています。人によってベストな「防災リュックの重さ」は変わりますが、わが家の場合、総重量は約3〜4kgを目安にしています。
なぜなら、迅速に避難するために大人が背負っても「安全に動ける」程度の重さで、万が一、小学校1年生の息子が使う時のことも考えて、ムリなく持ち運べる重さにしたいと思ったからです。

以前は、「防災リュックに必要なモノを入れる」ことばかり考えて、アレもコレもと入れすぎていましたが、安全に避難場所まで辿り着けなければ、どんなに立派な「防災リュック」を用意しても意味がないと気づき、重たくなりすぎないように入れるモノの「優先順位」を考えるようになりました。
入れるモノの優先順位を考える時は、海上保安官時代に先輩方から教わった「ないと命にかかわるモノ」を入れた後に、スペースや重さに余裕があれば「あったら便利だと思うモノ」を入れるという「限られたスペースで暮らす船内生活での心得」を応用。以前の私のように、優先順位を付けるのが苦手な方に、おすすめの方法ですよ!
点検のタイミングと回数を減らすコツ
私はズボラで家事の要領も悪いので、マメに「防災リュックの点検」をすることができません。ですので普段は、洋服を衣替えするタイミングで年に2回(初夏と初冬)、防災リュックの中身を季節に応じて少し入れ替える程度にしています(ついでに、子供の下着のサイズが変わっていないかもチェック)。
「災害への備え」は長く続けたいので、「ムリなくできるよう」を心がけています。

ちなみに、使用期限等がある場合はなるべく長い期間使えるモノを入れるのが、こまめに防災リュックの点検をせずに済むポイント!
〈例〉
・水(保存期間:約10年)
・緊急用トイレ(保存期間:約10年)
・食べ物(賞味期限:約8カ月)

私は2018年の西日本豪雨で何の備えもないまま被災して、子供達の被災期間をより過酷にするという大失敗をしました。普段スーパーやコンビニに行くと必ず手に入るモノが、災害時は手に入らなくなります。
また、規模や場所によっても異なりますが、災害時の公的支援は全ての被災者に平等に行きわたるわけではありません。災害時に私のように困らないように、自分のために家族のために、ぜひ「防災リュック」を準備してくださいね。
写真=筆者撮影