10月28日行われた日米首脳会談。高市早苗首相と米・トランプ大統領との日本でのファーストコンタクトは、高市氏のあふれんばかりの笑顔からスタートしました。

固い握手を交わし、終始和やかなムードの二人。自衛隊による栄誉礼の場では、立ち止まったトランプ氏を、スッとエスコートする高市氏の姿も見られました。

さらにサプライズとして、安倍晋三元首相が使用していたゴルフクラブをプレゼントした高市氏。

これにはトランプ氏も「彼は本当に素晴らしい男だ」と喜びます。

日米首脳会談が始まると、冒頭、高市氏はトランプ氏と一緒に大谷翔平選手が出場しているワールドシリーズの試合を観戦していたため開始が遅れたことをわび、フランクな“野球トーク”で、場が一気になごやかな空気になりました。

高市早苗首相:
安倍元首相からは、よくトランプ大統領のダイナミックな外交について話を聞いていました。

トランプ大統領:
シンゾーは私の良き友人であり、彼の訃報には深く悲しんだ。シンゾーはあなたを非常に高く評価していた。

会談の中では、安倍元首相の思い出を話す場面も。そばで聞いていた茂木外相も思わず目頭を押さえます。
トランプ氏「私たちは親しい友人になった」
会談後、両首脳は日米の関税合意と重要鉱物分野での協力に関する文書に署名。

その後行われた、北朝鮮拉致被害者家族との面会では、ルビオ国務長官のみの予定を変更し、トランプ氏も出席。

被害者家族に「シンゾーから拉致問題を聞いてからずっと頭にある。できることは何でもやります」と語りかけました。

午後3時、両首相は大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」に乗り込み横須賀へ出発。
機内で撮影された写真には、高市氏とこの日一番の笑顔を見せるトランプ氏の姿が収められていました。
横須賀基地に到着したトランプ氏は、集まった兵士たちに高市氏をこう紹介しました。

トランプ大統領:
この女性は勝者だ!私たちはすぐに親しい友人になった!なぜなら日本とアメリカの株式市場がきょう、最高値を更新したからだ。

トランプ氏から直接“友人”と認められた高市氏は、拳を高く掲げ、飛び跳ねて喜びを表現。

対面初日に“友人”のお墨付きをもらった高市氏の外交手腕に、野党からも評価する声が。
国民民主党 玉木雄一郎代表:
まさにグッドスタート。両国間の、また、両首脳間のいいスタートが切れたのではないかなと率直に思います。
立憲民主党 野田佳彦代表:
まずは成功裏に終わったのかなと思います。防衛費を巡る議論がどんな議論があったのか等々、過度にお世辞外交になっていないかなどは、これからしっかり国会を、審議を通じて検証していきたい。

“お世辞外交”になっていないか、という懸念の声もありますが、無事トランプ氏との一日を終えた高市氏は、今回の会談をこう締めくくりました。

高市早苗首相:
これから日本は世界で最も偉大な日米同盟を基軸として、世界の真ん中で咲き誇る力強い日本外交を取り戻して、国際社会の平和と繁栄に、より大きく役割を果たしていきたい、こう考えています。
“はじける笑顔”「安倍さんの面影を感じる」
谷原章介キャスター:
日本中注目していましたが、高市首相の立ち振る舞い、きちんとトランプ大統領と相対している感じがしませんでした?

スペシャルキャスター 武田鉄矢氏:
しましたね、見事だったと思います。
フジテレビ 平松秀敏解説委員:
はじける乙女のような笑顔。一国の総理があの笑顔を見せるのはちょっと驚きですが、高市さんならいいかなと思ってしまう感じがある。

谷原章介キャスター:
今まではどちらかというと、怖い感じの印象が強かったですから。(両首相が)2人仲良く立っている姿を見ると、安倍さんの面影を感じるのは僕だけですかね。

ジャーナリスト 岩田明子氏:
みんなそうだったと思いますし、今回の会談の中でトランプさんが安倍さんを思い出すシーンってたくさんあったんです。(大統領専用車)ビーストで東京の中を走っているときも、6年前は安倍さんと一緒に走っていたわけですし、沿道の人たちが手を振っているときに、安倍さんと話していた内容も思い出していたと思いますし。
マリーン・ワンも安倍さんと一緒に乗ったマリーン・ワンですから。随所に安倍さんの話が出ていたというところが、ものすごくトランプさんの気持ちを懐かしさで一杯にしたと思います。
(「サン!シャイン」 10月29日放送)
