100歳になってもボウリングに熱中している女性。大正生まれの女性ボウラーは毎週欠かさずボウリング場に通い、ゲームを楽しんでいる。その元気な姿は高齢化が進む社会のお手本ともいえる“目標”だ。

日本最高齢 100歳の女性ボウラー

まっすぐな姿勢でボールを持つ高齢の女性。真剣な表情で見つめる先にはボウリングのピン。

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佐賀市のボウリング場でプレーするこの女性ボウラーは西原ミサエさん。大正14年3月28日生まれのなんと“100歳”。

日本ボウリング場協会によると、75歳以上の女性ボウラーは5000人以上。その中でも、女性で100歳を超えるのは西原さんだけで日本では最高齢(2025年8月時点)。

西原さんは週に1回はボウリング場に通い、仲間たちとボウリングを楽しんでいる。

70人以上いるクラブメンバーの平均年齢は73歳。100歳の西原さんはその中でもひときわ元気だ。

約4キロのボールを軽々と

西原さんが手にしたのは9ポンド(約4キロ)のボール。若い人にとってもそんなに軽いものではない。

そのボールを軽々と持ち上げ、狙いを定めてピンに向けて投げる。100歳の年齢を感じさせないその体力とプレーには脱帽。

西原さんは毎週3ゲームを欠かさず投げている。疲れは全く感じないという西原さん。体力も気力も人一倍だ。

体力だけではない。ボウリングのテクニックも若手顔負け。西原さんの武器は「カーブボール」。

同じクラブの60代女性:
ボールってまっすぐ行くのと、曲がるのがあるんですよ。(西原)ミサエさんの(武器)は曲がるボール。スペアをとるならここに投げる、というように頭を使ってプレーしているのがすごいです

クラブのメンバーにとって西原ミサエさんは元気を与えてくれる存在だ。

同じクラブの60代女性:
元気もらえるし、あーがんばっているなあって思って私も元気になる

この日の西原さんのベストスコアは92。本調子ではないと悔しさをにじませる。負けず嫌いの西原さん。この日は居残り練習に励んだ。

同じクラブの70代男性:
練習熱心ですね。ゲーム終わっても練習されますしね

デイサービスでもトレーニング

週に2回のデイサービスの時間も楽しみの一つ。なんと西原さんは、ここでもトレーニングを欠かさない。デイサービスでも最高齢だが、誰よりも元気だ。

同じデイサービスに通う80代・男性:
目標って言ったらいいかなあ。西原さんみたいに100歳まで自分で行動できるような、そういうふうになりたいという目標はありますね

西原さんは、元気の源は食事だという。家の隣には息子夫婦が暮らしていて、毎日、手作りの食事を用意してくれている。

「楽しいことしか考えない」

西原さんに100歳という年齢についてきいてみた。

Q.100歳まで生きるって思っていました?
「全然思わない。今もわからない。思っていないもん100歳って」
Q.何歳と思っています?
「さあ、何歳とも思っていない。たまにはじっと考えるときもあるけど、楽しいことしか考えない」

大正・昭和・平成・令和を力強く生き抜く西原さん。生きがいとなっているのは、やはりボウリングだ。

西原ミサエさん:
(ボウリングは)生きがいになったね。行くと楽しい。家で寝ているより。1人でも行けるからね。やっぱり生きがいやろうね

(サガテレビ)

サガテレビ
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