2025年6月、すしをネタにした全国初のトップ会談を開いた北九州市と富山県。連携した観光PRの第1弾として“食い倒れ”の街・大阪で、すし対決が行われた。
食い倒れの街で負けられない戦い
響灘、玄界灘、周防灘の3つの海に囲まれ、すしネタの宝庫とされる北九州市。

国内外に『すし文化』を発信するため2025年4月に『すしの都課』なる部署を設置するほどの入れ込みようだ。

一方、北陸・富山県。“天然の生簀”とも呼ばれる富山湾を懐に抱え『寿司といえば、富山』のキャッチコピーでブランド戦略を進めている。

そんな両者は2025年6月、世界初となる“すし会談”を開催し、観光客誘致に繋がるゴールデンルートを作る構想を打ち出した。

その第一歩として今回、両地域の中間地点の大阪で、すし対決『大阪夏の陣』の開催が実現したのだ。
食い倒れの街で誇りをかけた負けられない戦いの火蓋が切られた。

サバ・ヒラメに対抗するのは
北九州代表の回転ずし店『平四郎』が持ち込んだのは「北九州ではサバは生で食べます。朝、獲れたてのサバを新幹線で大阪に持って来ています」(小林弘昌・社長)と九州らしく胡麻ダレで味わう真サバと爽やかな柑橘が香るヒラメの柚子おろし乗せ。

対する富山の『粋鮨』は「紅ズワイガニは、本ズワイガニよりも身が繊細で甘味があると思います」(待寺敏之さん)と北陸の郷土の味、紅ズワイガニと甘エビの昆布締めで必勝を狙う。

事前の抽選で選ばれた100人が、それぞれのすしを食べ比べるなどして、北九州市と富山県、どちらに実際に行ってみたいかを投票するのだ。

試食した人は「富山はよく旅行で行くことはあったんですけど、北九州のすしは初めて」と話す人や「(生のサバは?)余り記憶になくて、めっちゃ甘くておいしかった」と話す人。

また「とてもおいしい。プリプリしていて。甘エビが好きなので富山の方が好き」と話す人がいれば「北九州の方が好きかもしれない。食感がいいというか身が締まっている感じがして」と話す人など、どちらも甲乙つけがたい戦いが繰り広げられた。

お互いの意地とプライドをかけたすし対決、大阪夏の陣。勝負の行方は?

関西在住の100人が投票した、すし対決、大阪夏の陣。軍配は、富山県に上がった。

北九州市は残念な結果となったが、この日のイベントでは北九州市と富山県、そして両地域を繋ぐJR西日本が、さらなる連携に向けて協定を結んでいて、すしを生かした観光戦略に今後さらに注目だ。
(テレビ西日本)