厳しい残暑が続く中、高温・少雨の影響が続いている。
村山市の東沢バラ公園の向かいにあるボートハウスは、ため池の水がほとんどなくなり今シーズンの営業を断念した。


(東沢ボートハウス・斉藤智哉さん)
「自然の災害なのでどうしようもないというのは我々も(わかる)どうしたらいいものか」

村山市の東沢公園にあるため池・東沢湖。水がほぼ干上がってしまい、普段の湖底にあたる場所が露出し、ひび割れてしまっている。

ここでボートハウスを営む斉藤智哉さん。
今シーズンの営業を断念することを決めた。

(東沢ボートハウス・斉藤智哉さん)
「(例年の)8月のこの時期だとちょうど土と緑の境界線あたりまでは水がある」

こちらは雪解け水が流れ込み、一番水位が上がる4月の様子。
当時はボートハウスの床の高さほどまで水があるのがわかる。しかし今はボートハウスから約50メートル離れた所まで湖底が露出してしまっている。

(東沢ボートハウス・斉藤智哉さん)
「土が見えてしまっている…所々岩がある。船の底がぶつかって動かなくなる問題も…お客が乗ったときに帰ってこれなくなる。これで乗せることはできない」

干上がった理由は梅雨の時期以降の雨の少なさ。
現在、水深は番深いところで2メートルほどしかなく、店にあるボート六艘全てが岸に上がってしまっている。

毎年、春と秋のバラまつりの時期には県の内外から多くの観光客が訪れるが、今年は秋の繁忙期を前に営業が不可能な状態に。
先代の頃から数え、創業およそ70年で初めての経験だという。

(東沢ボートハウス・斉藤智哉さん)
「わたしたちはボートを提供する側。お客の立場になると楽しみに来られる県外の人もいる。せっかく来てもらっても、乗れない、残念と帰られるのは心が痛い」

水位が日を追うごとに下がる中、お盆の時期は値段を下げる対応を取ってなんとか営業を続けたが、努力は限界に達した。

ため池の水は市内の農業用水にも使われているため、少々の雨は降った程度では回復は見込めないという。


(東沢ボートハウス・斉藤智哉さん)
「ボートが出せないので営業はできない。水が増えることは今後ないと思うのでできない。また春に期待する」

夏の高温・少雨、そして現在の厳しい残暑。観光や農作物などが受けた影響の大きさの全容はまだ見えていない。

さくらんぼテレビ
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