FNNが週末に実施した世論調査で、石破内閣の支持率は7月より上昇し、4割近くに上りました。

過半数が石破首相の続投を容認し、自民党内での総裁選挙の前倒しの動きを支持しない人も半数近くに達しています。

こういった中で3つの疑問、支持率はなぜ上昇したのか、そして総裁選の前倒しはどうなるのか。
さらに、現金給付減税はどうなっていくのか、これらについて国会記者会館にいるフジテレビ政治部・福田真子記者に聞いていきます。

宮司愛海キャスター:
石破内閣への支持は、7月より4.2ポイント上がって38.8%となりました。この支持率が上がったことについて、党内からはどういった反応が出ているでしょうか。

福田真子記者:
参院選に敗北したあとに支持率が上がり続ける状況に、党内からは戸惑いの声も出ています。石破首相を支える党の幹部の1人は、「この結果はよく分からない」と話していました。一方、若手議員の1人は、「石破降ろしよりも、まずは政治とカネの問題をしっかりやってほしいという意見の表れかもしれない」と分析していました。

宮司愛海キャスター:
この結果については、党内でもなかなか受け止めに様々な声が出ているということが分かります。そして、石破降ろしを巡って自民党内で起きている総裁選前倒しを求める動きについてですが、支持しないが半数近くに上る結果となりました。続投を求める声が7月から逆転して過半数を超えたわけですが、自民党内の石破降ろしの動きが世間の間とのずれがあるように感じるんですが、こちらはどうでしょう。

福田真子記者:
中堅議員の1人は、「党内の見え方と世論調査の結果が乖離(かいり)しているのは初めて見る」と戸惑っていました。そして、「むしろなおさら石破さんのままでいいのではないか」という見方もあり、首相周辺は「初めから総裁選をやる必要はない」と自信をのぞかせています。一方、世論調査の結果を受けてもなお、総裁選の前倒しを求める声は上がっています。ある若手議員は、「自民党支持率は低水準のままだ。内閣支持率の上昇は関係ない」と話し、ある中堅議員は「選挙の責任を取ってもらう必要がある」と話していて、賛否が割れている状況です。

宮司愛海キャスター:
この総裁選前倒しについても党内で分かれているということが分かりましたが、一方で総裁選が前倒しされた場合、石破首相が衆議院の解散を行うのではないかとの報道も出ています。さらに、24日夜は2005年の郵政解散のイメージの強い小泉元首相とも会談をした石破首相ですが、石破首相の思惑というのはどういったところにあるんでしょうか。

福田真子記者:
会合では、石破首相から解散や進退について言及はなかったということで、党内でも、そうした見方には否定的な声が多いです。いずれにしても、ここ数週間は、まずは総裁選が行われるのか行われないのか、そこに向けての議員の判断が注目されます。

宮司愛海キャスター:
さらに3つ目の疑問について見ていきます。物価高対策についてです。世論調査では国民1人当たり2万円から4万円の現金給付について聞いたところ、「実施しないほうがいい」というのが44.2%に上りました。石破首相は意欲は示してはいますけれども、実施も含めて賛否が拮抗(きっこう)しているように見える中で、どう対応していくことになるんでしょうか。

福田真子記者:
現金給付については、立憲民主党など野党各党からも否定的な声が相次いでいますので、当然、実施もひと筋縄ではいかないと思います。ただ、そもそも石破政権はこれまでも少数与党として政策決定には野党への歩み寄りを見せてきましたので、こうした状況の中で判断するものとみられます。

宮司愛海キャスター:
岩田さん、このように世論調査でも石破首相の続投を巡って分かれているという印象がありますけれども、今後、総裁選前倒し、それら含めて今後の見通しはどうなっていくと思いますか?

SPキャスター・岩田明子氏:
まず、参議院選挙の総括ですね。これでどういう案というのが提示されるのか。そして総括をした時に、森山幹事長含め役員たちがどういうふうに身を引くのかどうか。ここが1つ、焦点で、森山さんが不在となると非常に政権運営は難しくなる。それから野党との連立をどうしていくのか。連立の枠組みをどうするのかも問われると思います。

宮司愛海キャスター:
なかなか決まっていないことが、見通しがつかないことが多いですね。

SPキャスター・岩田明子氏:
不透明感が多いですね。

宮司愛海キャスター:
統括も、役員人事も9月に待っているということで。自民党内どうなるんでしょうか。