ヨコ型回路は、気づいたことを半分無意識のうちにさっさと片付けていくタイプ。ある意味、無責任なマルチタスクなのである。

やかんのお湯が沸くまでに、あれもこれもと思いついたタスクを積み重ね、そのうちお湯を沸かしていることを忘れて、お湯が半分になっていた…なんてことも起こるけど、たまのそれは想定内リスクなのである。

やかんのお湯が沸騰するのを待っているようじゃ、家事は絶対終わらない。

ヨコ型回路は家具の組み立てが苦手なことが多い(画像:イメージ)
ヨコ型回路は家具の組み立てが苦手なことが多い(画像:イメージ)

さて、この回路を起動しながら家具を組み立てると、「あ、これとこれをはめ込むんじゃない?」なんて気づいたところから手を下しがち。設計図なんて、どこ吹く風である。

小さなことならこれでもいいけど、機構の複雑なものだと、最後に「あれ?この部品なに?あ〜、最初にここに通しとかなきゃダメだったんじゃん」なんてことが起こる場合も。このため、ヨコ型回路優先の人には、家具の組み立てや、電子機器の起動は苦手という人も多いはず。

タテ型回路は家具の組み立てが得意

一方、タテ型回路は、空間認知を得意とし、目的遂行のために余計な気づきは起こさない。これが功を奏して、設計図通りに組み立てていくのが得意なのである。

精緻なシングルタスクを得意とする回路で、Wi-Fi設定も、テレビのインターネット切り替えも、各種フィルターのお掃除も、タテ型回路でなきゃストレスが溜まる。

私が尊敬してやまない、友人のベテラン主婦たちは、タテ型・ヨコ型をすばやく切り替えて、臨機応変なマルチタスクもこなせば、家具の組み立てもWi-Fi設定もさらりとやってのけてしまう。

家事も育児もほぼ一人でこなすワンオペママで20年超え、なんていう脳は、本当にすごすぎる。

トイレに行くとき、家具を組み立てるとき。こんなときでさえ、私たちは、タテ型回路とヨコ型回路を取捨選択している。