テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが特技のイラストを使って天気の豆知識を解説するコーナー。今回は「熱帯低気圧と台風の違い」についてお伝えする。
24日の宮崎県内は湿度が高かった。古山予報士曰く「汗が蒸発しようと思ってもなかなか出ていかず、リターンしてくる感じ」で、熱中症のリスクの高まりを肌で実感したという。そして県内は所々で雨雲が発生している。この雨とジメジメとした体感の原因は、台風の間接的な影響なのだという。

日本付近に「トリプル台風」が迫ってきそうだ。25日の予想天気図を見ると、台湾付近の台風7号の他、その南西に台風8号。さらに日本の南海上、天気図から見え隠れしているのが台風9号。まさに日本付近はトリプル台風が発生している状況だ。

台風9号は24日の正午、熱帯低気圧から発達して台風が発生したのだが、ここでお天気クイズ。「台風」と「熱帯低気圧」の違いとは、何だろうか?
A:気圧の低さ
B:風の強さ
なんとなく「A:気圧の低さ」と思ってしまいがちだが、正解は「B:風の強さ」。台風は、熱帯低気圧が発達して、中心付近の最大風速が17.2m/sを超えたものとなる。
台風発生のしくみは…

台風発生のしくみを見ていく。まず、暖かい海の上で強い日差しによって海水が温められて水蒸気に変わる。湯気をイメージすればわかりやすが、湯気がどんどん上に昇っていくように、上昇気流が発生する。そしてその水蒸気が上空で冷えて、大きな雲がどんどん発達する。

だがそれだけでは台風にならない。回転の力が必要だ。地球の自転の力がその雲に回転を与えて反時計回りの渦を巻いて台風へと発達するというしくみになっている。

台風の予想進路を見ていくと、台風9号は当面、宮崎への直接の影響はないが、台風7号と台風8号の湿った空気の影響で、週末を中心に雨の降り方に注意が必要となる。
(テレビ宮崎)