最後に、エアコンが使えなくなった場合の備えも聞いた。ひとつは冷凍室には常に「凍ったペットボトル」を入れておくこと。首元や脇を冷やせるほか、とけると冷たい飲み物になる。
「冷凍用の容器(ペットボトル)を再利用して凍らせます。冷凍で販売されていたものなど、適した容器を使うようにしましょう」
エアコンが使えなくなった場合の備え
もうひとつは、可能であれば「ポータブル電源」を用意しておくこと。エアコンが使えない場合は、冷凍庫やサーキュレーターなど、その他の電化製品が活躍するケースが多いためだ。

「エアコンが使えないタイミングで、停電するリスクもあると思います。防災面でも役立つので、検討しても良いのではないでしょうか」
急激な寒暖差を感じると、体調を崩してしまう恐れもあるので、紹介した暑さ対策を子供や高齢者に実践する場合は、様子をしっかり見守ってほしいそうだ。
「水風呂や冷たいシャワーを浴びる際は、手足の先からかけて体を慣らしましょう。全身で浴びるのは『大丈夫だな』と感じてからが良いでしょう」
不安な場合は、冷たいタオルやクールタイプのシートで、顔や体を拭くのが安全だという。暑さは今年も来年もやってくる。エアコンが使えないなら、工夫や備えで乗り切ろう。

矢野きくの(やの・きくの)
家事アドバイザー・節約アドバイザーとして、テレビ、ラジオ、雑誌などのメディア出演、コラムの連載、講演セミナー講師などで活動。家事の時短化、効率化、節約術などを専門とする。防災士、食育指導士の資格を持つ。