また、朝日をしっかり浴びれば、その14〜16時間後に睡眠ホルモンであるメラトニンが作られて、睡眠の質が高まることもわかっています。

質のよい睡眠は減量の強い味方です。時間帯にこだわるより、無理なく続けられる時間を選びましょう。平日は夜、休日は朝と、日によって変えてもよいですね。

空腹での運動は食べすぎの予防ができるが(画像:イメージ)
空腹での運動は食べすぎの予防ができるが(画像:イメージ)

さて、仕事帰りに運動するとなると、大部分の人は夕食の前ということになるでしょう。

空腹で運動すれば、交感神経の働きで空腹感が薄れるため食べすぎを予防できる、という説明をみかけることがありますが、じつは、食後に運動するほうがよいのです。

マウスをもちいた実験から、運動後に餌を食べさせた場合と、餌を与えてから運動させた場合では、筋肉のつきかたに差があることが示されています。餌を食べたあとで運動するほうが、明らかに筋肉が大きくなりました。

なぜ食後に運動が良いの?

さらに、食後にウォーキングをすると、中性脂肪と血糖値が上がりにくいという報告もあります。血糖値が急激に上がると、ブドウ糖が脂肪に変わりやすくなりますが、食後に歩くことで、この反応を抑えることができるわけです。

2014年に実施された研究では、肥満した糖尿病患者さんを3つのグループに分けて、マシンを使った筋トレを異なるタイミングで実施してもらい、血糖値と中性脂肪の変化を比較しました。

『これをやめれば瘦せられる』から抜粋
『これをやめれば瘦せられる』から抜粋

図17のグラフを見ながら読んでください。

すると、まったく運動しなかったグループと比べて、夕食前に運動したグループは血糖値の上昇が18パーセント低く、夕食後に運動したグループは30パーセント低いことがわかりました。

中性脂肪も、運動なしグループより食前グループが、食前グループより食後グループのほうが少なかったのです。