日本玩具協会の調査によると、2023年には玩具全体の売り上げが初の1兆円を超え、その最大の要因となったのがカードゲーム・トレーディングカードゲームで、全体の約3割を占めている。
スポーツカード専門店がオープン
石川県の金沢駅前にあるビル「ライブ1」に2025年5月、スポーツカード専門店「オウジャスポーツカード」がオープンした。店内に入ると、ショーケースには様々なスポーツ選手のカードが展示されている。

「スポーツカードを取り扱っているお店です。スポーツ選手がカードになっているんですけども、主に海外の野球、バスケットボール、サッカー、F1だとか、そういったものがカードになって販売をしています」と店長の石原さんは説明する。

オープンしたのは5月5日。石川県が誇る元メジャーリーガーの松井秀喜さんの背番号にあやかった。「今までなかったということで、やってみるのは面白いかなっていうのと、日本の世間にそこまで広まっていないので、やりがいがあるというか、チャレンジしがいがあるというか」

スポーツカードの魅力について、客の一人は「自分の好きな選手とかが手元でいつでも見れるっていうのがいいなと。ルーキーカード、新人のカードとか後々活躍したら、結構値上がりしてるみたいなんで、そういうところは意識したりはしてますね」と話す。店の客層は30代から60代だという。60代の人はパックを買ってみたら大谷選手が出てハマってしまったそうだ。
「車が買える」大谷選手のカード
店内で最も高価なカードは、日本ハム時代の大谷翔平選手の世界に1枚しかない「1/1」のカードで、価格は約300万円。「カードの状態も最高の10。しかもサインの状態も10ですよっていう」まさに車が買える価格だ。

他にもNBAのスター選手ルカ・ドンチッチのルーキーカードが出る可能性のあるプレミアム価格のボックスなど、高額商品が並ぶ。石原さんによると、カードの価値は「こうやってちょっと光っていたりだとか端っこの方にシリアルナンバーが入っていたりして、そういうもので価値が決まってくる」という。

「その選手がこういう記録を作ったみたいなのが表記されてるカードとかもあるので、それを所持することで、その歴史の一部を持ったような感じになる」とその魅力を語る。大谷選手の50-50記念ボックスは7万円弱で販売され、トップレア3枚の中には1億円を超えたカードもある。そのうちの1枚はまだ出たという報告がないそうだ。
大当たりを引き当てるドキドキ
ディレクターはミステリーパックと呼ばれる商品を購入。これは様々なパックを混ぜて封筒に詰めたもので、中には大谷選手の50-50のパックも含まれているという。「全部ボックスを開けて、黒い封筒に全部詰めたものなんですけど、これ元々196個存在してたんですけど、売れてしまってもう少ししかない」

ディレクターが黒い封筒を開けると、なんと中から出てきたのは大谷翔平選手の50-50のパック。石原さんも「ちょっと簡単に当たりすぎちゃいましたね。ちょっとやばいっすね」と驚く。50-50の記念パックは10パック中1パックに当たりが入っているという。パックを開けて出たのは残念ながらノーマルカード。しかし一枚一枚が大谷翔平選手の活躍の記録を刻んだもので、このノーマルカードを集めている人もいるそうだ。石原さんによると1枚500円から700円で取引されている。

石原さんは最後に、「いろんな人の心に刺さるものをお客様に提供することができたら嬉しいかなと思ってますので、よろしくお願いいたします」と話した。オウジャスポーツカードではECサイトも準備中。店内にはカードはもちろん、石原さん自身が集めたスポーツアイテムも多く展示されている。スポーツ好きの方やカード好きの方はぜひ店頭へ足を運んでみてはいかがだろうか。
(石川テレビ)