玄海原子力発電所でトラブルが相次いでいる。定期検査中の玄海原発3号機で「蒸気漏れ」が確認され原子炉の起動を延期。放射性物質の影響はないという。3号機では作業員の内部被ばくが先月、確認されたばかりだ。
蒸気わずかに漏れているのを確認
玄海原発3号機は今年(2025年)3月から定期検査を行なっている。九州電力によると6月2日午後11時50分から蒸気をタービンに送る系統を検査するため配管に弁を取りつけ、翌3日午前1時50分ごろ検査を終えた。

午前3時ごろ検査装置を取り外そうと弁を閉めたところ、蒸気がわずかに漏れているのを確認。このため弁の再点検が必要と判断し、当初6月4日に行なう予定だった原子炉の起動を延期することを決めた。

原子炉をいつ起動するかはまだ決まっていない。6月6日から予定されていた発電再開も延期される見込みだ。

佐賀県や九州電力によると、今回漏れた蒸気は放射性物質を含んでおらず、作業員や周辺環境への影響はないという。
玄海原発3号機 相次ぐトラブル
玄海原発3号機では、定期検査中の5月10日に男性作業員が微量の放射性物質を体内に取り込んだことが確認された。九州電力の原発で内部被ばくが確認されたのは初めて。

このため九州電力は、5月20日、佐賀県に原因と対策について報告書を提出。その際、被ばくした男性作業員に今のところ異常は見られていないと説明している。
(サガテレビ)