高さ17m違法残土…騒音や砂ぼこりなどの被害も

イット!が向かったのは、千葉県の房総半島だ。

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取材班:
千葉・市原市内の山道です。少し民家も見えてきました。突然、土の山です。

市原市の山道脇に突然現れたのは、土の山だ。

許可を得てドローンを飛ばし、上空から見てみると太陽光パネルが敷き詰められた発電施設の敷地の真横に横幅約150mに渡って、土が積み上げられた巨大な山ができていた。

目の前の道路を走る車と比較すると、土の山の大きさが際立っている。

取材班:
かなり高く積まれていますね。見上げないと頂上が見えないくらい高く積まれていてかなり広いですね。

千葉・市原市の山林に積み上げられていたのは、建設現場などから無許可で持ち込まれた違法な土の山だ。その高さは、最大17mに達しているという。

近隣住民:
夜、どっかから分からないダンプが来るんですよ。真夜中に持ってきて、どんどんどんどん山積みになっている。

近隣住民の生活にも影響が出ていた。

近隣住民:
重機の音ですね、騒音がやっぱり響く。腹は立ちますね、うるさいんで。

近隣住民:
風が吹くとそこの民家に砂が飛ぶ。しかも向こう側は土が崩れているんですよ。

強風の日には、砂ぼこりが発生している。さらに昨年末には、斜面が崩落するなどの危険な事態となっていた。

取材班:
看板がありますが、『通告 当該土地における土砂等の搬入を禁ずる』と書いてあります。

市が条例違反で指導も再投棄…撤去命令準備進む

市原市によると、この違法な土は2024年2月に発覚した。

土の山ができる前の現地の様子
土の山ができる前の現地の様子

市の残土条例では300平方メートル以上の土砂の堆積は許可が必要だが、調査したところこの現場面積は約8000平方メートルに及ぶことがわかった。

市原市不法投棄対策・残土指導課 若菜成人課長:
許可は出していない場所になります、今は市原市が、市の条例違反で指導している状況ですね。

市原市が繰り返し指導や勧告を行ったところ、この現場への違法な土の持ち込みは去年の末頃に無くなったという。

300mほどしか離れていない新たな投棄現場
300mほどしか離れていない新たな投棄現場

取材班:
先ほど投棄されていた場所から南に300mほどしか離れていない場所で、新たに土が投棄されているということです。

近隣住民:
業者はやりたい放題。一番心配なのは、産業廃棄物が入るんじゃないか。この下に水田があるから、そこに影響がある。

市によると現在のところ、持ち込まれているのは土砂と見られているが、これからの季節、大雨などの影響で土の山が大きく崩れ落ちることも心配されている。

市原市不法投棄対策・残土指導課 若菜成人課長:
市の指導に従わないことも、こちらとしては受け入れがたい。すぐに解消して搬入した土砂は撤去してもらいたい。

市原市はパトロールを強化するとともに、業者が土砂の全面撤去に応じるよう、措置命令の準備などを進めているという。
(「イット!」5月28日放送より)

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