驚くことに、カツオノエボシの“毒針”は「本体の生死に関係なく、刺激を感じると発射される」という。永井さんが実際に試したところ、かなりの痛みに襲われたと語る。

「浜で動かなくなっている、死んだ個体に刺されても激痛を感じます。私も実際に拾って腕に乗せてみたら、とんでもない目に遭いました」
触手は伸び縮みするため、浜に打ちあがると数cmまで縮むこともあるそうだ。
浜では近づかない、触らない
そんなカツオノエボシの被害を防ぎたいなら、浜では「近づかない、触らない」ことだ。

強い南風が吹くと海岸に漂着することも増え、特に奥まった「湾」には集まりやすいという。
きれいな青い見た目をしているが、“毒針”は死んでいても発射するので、触れるのは厳禁だ。手に乗せたりはしないようにしよう。

カツオノエボシらしき生物を見かけたら、浜を素足で歩かないようにもしたい。誤って踏んだりすると刺されるので、足元を確認しよう。
「クラゲ全般に言えますが、向こうから襲いに来るということは決してありません」
海中で遭遇する可能性もあるが、この場合はどう対策すればいいのか。