テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが特技のイラストを使って天気の豆知識を解説するコーナー。今回は「黄砂はなぜ春にやってくる?」をテーマにお伝えする。
上空からの映像にもしっかり写る「黄砂」

雲の様子を上空から映した画像を見てみる。九州に雨をもたらした活発な雨雲の西に、少しボヤッとしたものが確認できる。実は、これが黄砂。黄砂もしっかり、空からの写真で写ってしまう事がわかる。

この後の黄砂予想を見ていくと、活発な雨雲は東に抜けるが、この雨が黄砂を連れてやってくる。ピークは7日朝から昼頃にかけて。その後、黄砂は薄まっていくが、8日いっぱいは注意が必要だ。
黄砂はなぜ、春にやってくる?

黄砂が春にやってくる理由は2つある。1つ目は黄砂の発生源である砂漠の問題。夏から秋にかけては植物に覆われている。冬は地面が雪に覆われていたり、凍結していたりしている。どちらも、「フタがされている」状態で、黄砂が舞い上がりにくくなっている。しかし、春にはこういった「フタ」がない。加えて、暖かくなって対流が発生しやすくなっているので、砂嵐が発生して砂が舞い上がりやすくなっている。
舞ったものを運んでくる「偏西風」

現地で舞い上がった黄砂が、なぜ日本までやってくるのか?理由の2つ目は、黄砂を運ぶ「偏西風」。春には、偏西風が日本の上空を通る。偏西風がベルトコンベア-の役割をして、日本に黄砂がもたらされるというわけだ。
黄砂の季節 自分でできる対策は…

この先の対策としては、マスクをする、洗濯物は部屋干し、窓を閉めたり、空気清浄機のスイッチをオンにするなど。帰宅したら手洗いのほか、うがい・洗顔もするとよい。5月いっぱいは黄砂の時期が続くので、黄砂の予報が出ている時は参考にして欲しい。
(テレビ宮崎)