トースターで食パンを焼くとき、「入れる向き」を意識しているだろうか。

実は、入れる向き次第で焼き上がりが変わるのだという。

「食パンは“袋に入った状態の上部”が手前に来るようにトースターに入れると、外側はカリッと、中はふんわり焼きあがりますよ」

そう教えてくれたのは、調理家電メーカーのタイガー魔法瓶広報の林優紀さん。

なぜ“上”が手前なのか。複数焼く時や、他のパンを焼く時のコツも聞いてみた。

手前は熱が逃げやすい

袋に入った状態の上部を手前にしたほうがいい理由は、トースターの熱の伝わり方と食パンの特徴、両方にあるそうだ。

ガラス扉の部分は熱が逃げやすい(画像提供:タイガー魔法瓶)
ガラス扉の部分は熱が逃げやすい(画像提供:タイガー魔法瓶)
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「トースターは、上下に配置されたヒーターで庫内全体を温める仕組みですが、手前は焼き上がりをチェックするためにガラス扉になっているので、どうしても熱が逃げやすくなります。

一方で食パンは、山型・角型問わず、袋の上になっている方が目が粗く密度が低いため、熱が伝わりやすいのです」

【なぜ食パンに「角型」「山型」がある?→製造方法の違い!?】

食パンは袋に入っている状態の上側の密度が低いという(画像はイメージ)
食パンは袋に入っている状態の上側の密度が低いという(画像はイメージ)

そこで、熱が伝わりやすい“上”の部分を、熱が逃げやすいトースターの手前にすることで、ムラなくおいしく焼けるというわけだ。

パンを置く位置にもコツがある。

食パンの“上”が手前になるように置こう(画像提供:タイガー魔法瓶)
食パンの“上”が手前になるように置こう(画像提供:タイガー魔法瓶)

「熱は庫内の真ん中に溜まりやすいため、1~2枚なら、“上”を手前にしたうえで、網の真ん中に来るように置くと、やはり熱がうまく伝わります」

フランスパンやロールパンのように、“上”を手前にできないパンも同様に、なるべく庫内の中央に置こう。

3~4枚焼く場合

ただし、食パン3~4枚を一気に焼きたい場合は、置き方にもう一工夫。