ソニーグループの社員などでつくるオーケストラの創立30周年を記念した演奏会が、熊本県立劇場で開かれた。ソニー・フィルが東京近郊以外で特別公演を行うのは国内では熊本が初めてで、小・中学生を招いた交流も行われた。

創立30周年のソニー・フィルが熊本公演

3月15日に熊本市中央区の熊本県立劇場で開かれたのは、ソニー・フィルハーモニック・オーケストラの演奏会。

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ソニー・フィルはソニーグループの社員や家族、OB・OGなどでつくるアマチュアオーケストラで、2025年で創立30周年。特別公演として『イメージセンサー』と呼ばれる半導体を作る熊本テクノロジーセンターがある熊本が選ばれた。

ソニー・フィルが東京近郊以外で特別公演を行うのは、ニューヨークのカーネギーホール以来、国内では熊本が初めて。

映画『インディー・ジョーンズ』から『レイダース・マーチ』や映画『ハリー・ポッターと賢者の石』から『ハリーの不思議な世界』など、映画音楽の巨匠、ジョン・ウィリアムズの作品を中心に演奏され、訪れた人たちも耳なじみのある曲に聞き入っていた。

3つの市と町の小中学生100人と交流

この特別公演の前日、熊本テクノロジーセンターがある菊陽町でリハーサルを行っていたソニー・フィルは、会場に菊陽町や合志市、大津町の小・中学生およそ100人を招待した。

オーケストラのメンバーが子どもたちに演奏のコツなどを教えると、ソニー・フィルと合わせて、200人を超えるメンバーで息を合わせて、即興で演奏を楽しんだ。

西合志南中学の2年生は「音の粒の揃え方や強弱の付け方、どうイメージして吹くと周りと揃えられるかを教えてもらった」と話し、菊陽中学の2年生も「吹奏楽部にはない楽器とか、人数も多くて、圧もあって、すごく勉強になりました」と話した。

「ソニーらしい音楽通した地域との場」

県立劇場で行われた特別公演も終盤には、ジョン・ウィリアムズが手掛けた、映画『スター・ウォーズ』のテーマなどが演奏され、約1800人が入った満席の会場からは惜しみない拍手が送られた。

参加した社員家族は「ハリー・ポッターやスター・ウォーズの曲を知ってた。音楽の授業でやってみたいなと思った」と話し、社員の男性は「こういう機会を与えてくれる会社はないと思う。会社には感謝している」と述べた。

また、熊本県の木村敬県知事は「ソニーとの歩みが地域と新たに音楽でつながり、うれしく思う。これからもシリコンアイランド九州や熊本を発展させていきたいので、もっともっとこの公演が今後もつながるといいと思った」と述べた。

ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングの山下満熊本TEC長は「ソニーらしく音楽を通して、地域の皆さんと場をつくることができ、うれしい限り。いま熊本が世界から注目され、半導体も注目される中で、ソニー・フィルが公演され、非常にうれしい」と述べた。

また、山下熊本TEC長は「今後も地域との共生を目指した貢献活動を続けたい」と話した。

(テレビ熊本)

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