(1)銀行のサイトにアクセスしたいときは、メールやSMSに記載されたURLではなく、ブックマークしておいた公式サイトや、銀行が提供する公式アプリを使います。

(2)パソコンやスマートフォンはこまめに更新を行いましょう。パソコンにはセキュリティー対策ソフトを入れて常に最新の状態に。銀行によっては、インターネットバンキング専用のウイルス対策ソフトを無償で提供しているところもあるので、利用することをお勧めします。

セキュリティーソフトは常に最新の状態に(画像はイメージ)
セキュリティーソフトは常に最新の状態に(画像はイメージ)

(3)心当たりのない送信元から大量のメールが届く場合は、迷惑メールフィルターの強度を上げることを検討します。スマートフォンは携帯電話会社などが提供する迷惑メッセージブロック機能などを使ってセキュリティー対策を行います。

各銀行でも取引の際のセキュリティー対策に力を入れています。使っている銀行の対策を確認しておきましょう。

不安なことがあって相談したいときは、銀行の公式サイトに記載された電話番号に電話するか、取引のある銀行店舗の窓口に行ってください。

不審な点があったらすぐに銀行か警察へ相談を(画像はイメージ)
不審な点があったらすぐに銀行か警察へ相談を(画像はイメージ)

(4)取引のために銀行のサイトにログインしたときは、前回のログイン履歴を確認することも忘れずに。

もし、身に覚えのないログインや、不正送金の被害に気がついたら、すぐに取引銀行と警察に連絡します。

(5)メールやSMSのリンクにアクセスしてしまい、おかしいと思ったら何も入力せずにすぐに閉じてください。もしパスワードなどを入力してしまったら、金融機関に連絡をし、パスワード等を変更します。

被害に遭った時に取るべき行動

万が一、不正送金の被害にあった時は、本人に過失がない、速やかに銀行に連絡し調査に協力するなどの条件を満たせば、原則、銀行から補償を受けられます。

ただし、注意喚起された手口により騙されて、ID・パスワードなどを入力してしまった、パスワードを他人に教えた、管理方法に問題があったなどの場合は補償を受けられない可能性もあります。

手口が巧妙化しているため補償の内容は各銀行が状況に応じて判断することになりそうです。

イラスト=さいとうひさし

坂本綾子
坂本綾子

雑誌の編集・記者として活動後、ファイナンシャルプランナーの資格を習得。2010年にファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所を設立。著書には『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』(朝日新聞出版)『「投資をしたことがないけれど、このままで本当に大丈夫?」と思ったら読む絶対に損をしないお金の増やし方』(CCCメディアハウス)、『新NISAを活かす! はじめての投資』(高橋書店)など多数