沖縄県内では2024年1年間にさまざまな手口による特殊詐欺の被害が確認され、被害総額がおよそ16億円と過去最悪だったことがわかった。これは氷山の一角だという声もあり、詐欺の手口を知ることが被害を防ぐことにつながる。
「絶対に儲かる」言葉巧みに心の隙につけ入る
このうち最も被害額が大きいのは「SNS」を使った投資詐欺で94件、およそ9億7,800万円に上った。

「絶対に儲かる」「投資のコツを教える」などと言葉巧みに長い時間をかけて被害者の心の隙につけ入り、信用させるために投資による利益を装った偽りの画像などを送ることも頻繁に使われる手口だ。

また「SNS」で恋愛感情を利用し金銭をだまし取るロマンス詐欺の被害は38件で、あわせておよそ4億2,500万円だった。

「SNS」やネットリテラシーに詳しいモバイルプリンスさんは、明るい言葉や大げさな励ましの言葉を使って被害者に近づくのが「SNS」を使った詐欺の常とう手段だと注意を呼びかける。
モバイルプリンスさん:
「一緒に人生を変えませんか」とか、「人生に挑戦してみませんか」といった言葉をかけられると、つい「この人は信用できるかもしれない」となってしまいます。そういった気持ちを詐欺グループはたくみに利用して、期待を持たせながら、引きずり込んでいくのです

沖縄県警察によると沖縄県内で確認された2024年1年間の詐欺被害は、電話によるオレオレ詐欺や架空請求などを含めると303件、被害総額は2023年の3倍以上、16億円余りと過去最悪となった。

ただモバイルプリンスさんは明らかになった被害も氷山の一角だと指摘し、さらなる巧妙な手口に注意を促す。
モバイルプリンスさん:
背景には、埋もれている被害とか、本人がまだ気づいていないものもたくさんあると思うのです。さらに今後は、生成AIとか新しい技術を使った、これまでは想定できなかったような詐欺の手口、入口も出てくるでしょう。どれだけ自分が防衛していたとしても、巻き込まれる可能性というのはさまざまな形であると思います
2025年もすでに1億円以上の被害確認
モバイルプリンスさんは正しいネットリテラシーを身につけることが詐欺の被害にあわないための方法の一つだという。
モバイルプリンスさん:
SNSに出てくる情報が本当に正しいのかどうか、相当慎重に判断しないとわかりません。(投資や資産運用は)プロでさえも見極めるのが難しい話なので、簡単に飛びつかないということが重要だと思います
沖縄県警察によると、2025年1月末の時点で沖縄県内ではすでに「SNS」を使った詐欺などで総額1億円以上の被害が出ていて、2024年を上回るペースとなっている。

引き続き、「SNS」で金や投資の話が出たら必ず詐欺を疑い、家族や警察に相談するよう強く呼びかけている。
(沖縄テレビ)