第63回延岡西日本マラソンが2月9日に開催され、宮崎県出身の湯浅仁選手(トヨタ自動車)が初優勝を果たした。湯浅は2時間9分43秒の好タイムで自己ベストを5分以上更新し、大会歴代2位の好記録。今後も強い選手と競り合って、勝負強い選手になりたいと意欲を示した。
氷点下の冷え込みの中スタート

2025年で63回目を迎えた延岡西日本マラソンには、招待選手18人を含む男女あわせて612人がエントリー。気温氷点下1.6度と厳しい冷え込みの中、レースは午前8時35分に延岡市役所前をスタートした。

前半は1km3分5秒前後のペースで進み、20人を超える先頭集団が形成された。ペースメーカーの伊福(早稲田大学)、鎧坂(旭化成)がリズムを作る。ここまで26人の選手たちがしっかり先頭でレースを進める。

しかし20km手前、山田真生(旭化成)が先頭集団から遅れる。

さらに24km手前では、マラソン初挑戦、今井崇人(旭化成)も集団から脱落。苦しいレースとなった。
32km手前でスパートしたのは...

先頭集団が徐々に絞られていく中、30kmでペースメーカーが外れると、レースが大きく動いた。32km手前、船越峠の上り坂で、宮崎市出身、トヨタ自動車1年目の湯浅仁がスパート。

去年、5000mと10000mの自己ベストを更新して、元日のニューイヤー駅伝でも6区を走り、区間2位というすばらしい走りを見せた湯浅。絶好調のまま、優勝をつかみ取るため、延岡に挑んできた。すばらしい仕掛けだ。

湯浅はこの後も1km3分を切るラップを刻み独走態勢を築き、トップで安賀多橋に帰って来た。
自己ベストを5分以上短縮

「いずれは日の丸を背負って世界と戦いたい」と話す湯浅が、その第一歩となる瞬間を迎えた。湯浅はそのままトップでフィニッシュ。タイムは2時間9分43秒。自己ベストを5分以上縮める大会歴代2位の好記録で、3回目のマラソンで初優勝を飾った。

トヨタ自動車 湯浅仁選手(宮崎市出身):
優勝だけを目標にこの大会に臨んだので、素直にうれしい。地元でのレースは気合いも入るし、沿道でたくさん名前を呼んで応援してくれたので、応援と期待に応えたいと思って走った。今日のレースで自信がついたので、他の大会でしっかりとタイムを縮めたり、強い選手と競り合って勝負強い選手になりたい。

大会成績は以下の通り
1位 湯浅仁(トヨタ自動車) 2時間09分43秒
2位 井上亮真(中電工) 2時間10分32秒
3位 竹村拓真(SGホールディングス) 2時間10分59秒
4位 石川陽一(自衛隊体育学校) 2時間11分30秒
5位 SHIELDS Caden(東京陸協) 2時間11分35秒
(テレビ宮崎)