熊本と北海道、実はいま『半導体』で関係が深まりつつある。2023年8月に熊本県と北海道間で半導体事業での交流を進める狙いの連携協定を結んだ。熊本とつながりを深める北海道のいま、そして魅力あふれる観光スポットを取材した。
TSMCとラピダス 半導体で注目集める
北海道・千歳市で建設が進む半導体メーカー・ラピダスの巨大工場。菊陽町に建設されたTSMCの工場と同じくらいの広さ・奥行きを感じる。

北海道内の経済効果は最大で18兆円との試算もあり、2027年3月の量産開始を目指している。

空港とラピダスのある千歳市から車で北へ約40分。見えてきたのは北海道日本ハムファイターズの新しい本拠地・エスコンフィールド北海道。

『Fビレッジ』と呼ばれる敷地内にはホテルやレジャー施設・マンションも併設されている。中には日本『ハム』にちなんで長さ86メートルの長大なスクリーンが2基。この日は内野天然芝の張替え中で、より貴重な風景を楽しむことができた。また、屋根は開閉式で、観客をワクワクさせてくれる仕掛けがいっぱいだ。
選手の表情を間近で見て応援できる球場
キツネダンスでおなじみ、ファイターズガールの上山真奈さんは「昨シーズンはパ・リーグ2位という素敵な結果となりまして、今シーズンも去年よりたくさんの勝利を重ねてファンの皆さんと応援していけたらと思います」と話した。

オフィシャルチアチームのファイターズガールが案内してくれるスタジアムツアーも開催されている。

観客席はグラウンドと近く、ピッチャーの顔まではっきり見えそうな近さだ。取材した日は2023年のWBC優勝に貢献した伊藤大海投手はじめ選手たちが自主トレ中。リラックスした表情を間近で見る貴重な瞬間となった。

さらにツアーでは選手たちが実際に戦うベンチに入ることも可能。こちらは新庄監督専用シート、一段高くなっていて、フィールド全体を見通せる。

ファイターズガールの上山さんは「歩くと『ザクザク』音がするのがおわかりいただけますでしょうか。こちらは選手の皆さんが夢中でボールを追いかけても、この先にフェンスがあることがわかるように、足裏の感覚が変わる土が使われています」と、球場の細かな工夫について教えてくれた。

また、球場の壁には歴代の監督や選手たち、レジェンドの写真が一面に並んでいて、どんな年齢層のファンも楽しめるようになっている。元ファイターズの選手でもある広報の谷口雄也さんは「選手たちの真剣な表情であったり、緊張している表情を(近くで)見られるっていうのは、ファンの方も一緒の緊張感を持ったそんな応援ができる。選手に実際に声が届きやすい、そんな球場じゃないかと思いますね」と話した。
温泉やサウナで観戦 ホテルもすごい
野球ファンを増やす仕掛けはこれだけではない。球場全体・試合を一望できたうえに温泉を楽しめる場所もある。

温泉につかった後は、なんとサウナまであり、芸が細かいところが、手すりまでバットの形になっている。整いながらのんびりと野球観戦、日頃の疲れも吹き飛びそうだ。

エスコンフィールドのさらにすごいところは、球場内にホテルがあるというところ。『タワーイレブンホテル』と言うが、ファイターズ時代のダルビッシュ投手と大谷選手の背番号「11」にちなんで付けられた。

ダルビッシュ&大谷スイートという部屋には2人のサイン入りユニフォームがあり、実際にダルビッシュ投手も泊まったことがあるということで、部屋のバルコニーからは試合観戦もできる。

また、野球だけではない。球場を取り囲む『Fビレッジ』には子どもたちが一日中楽しめるアクティビティーも満載。スキーやスノボに、池を凍らせたスケートリンクまである。

さらに子様連れにおすすめなのがスノーモービルでゴムボートを引っ張って走る『スノーラフティング』。体重が軽いほうがよりくるくる回って楽しいという。
日本三大夜景 藻岩山からの札幌市内
最新の野球場で感じた火照りを少し覚まそうと向かったのが札幌市内の藻岩山。標高531メートル、ロープウェーとミニケーブルカーを乗り継いで山頂を目指す。

人口約197万人、大パノラマの街・札幌を眺めながら約10分間の空中散歩だ。着いた先は頂上の展望台、藻岩山は恋人の聖地としても有名。

午後5時を過ぎると、すでに一面、街が光の海に変わった。この日も多くの観光客で賑わい、シンボルの鐘が打ち鳴らされていた。

過去に、日本新三大夜景にも選ばれたことのある美しい眺めは国内外の観光客に絶大な人気を誇っている。優しい光に心癒されながら北海道の旅・初日はこうして暮れていった。
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(テレビ熊本)