熊本市は自動運転バスの実証実験を2月に始める予定で、これを前に今、試運転が行われている。『人が運転しない自動運転バス』は公道でどのような走りをみせているのだろうか。
熊本城周辺を試運転する自動運転バス
熊本市が実証実験を行う自動運転は、5段階のうち下から2番目の『レベル2』、オペレーターが運転席に座り監視した状態で、ハンドルやブレーキ操作を自動化するもの。

自動運転バスの車両にはカメラがびっしり並んでいて、車両全体で19個のカメラがついているという。車体には他にも、『ライダー』と呼ばれる機器などが搭載され、バスの周辺にいる人や車など対象物を常に検知する。

熊本市の自動運転実証実験は全国の自治体で自動運転システム全般を支援・提供しているボードリーが受託。熊本の道路事情に合わせたシステムを構築し、1月14日から走行ルートとなる熊本城周辺で試運転を行っている。

ボードリーの郷直人さんは「狭い道もあるので、正直言うと難しいコースでもありますが、しっかり進めていきたい」と意気込みを話した。

この自動運転バスは時速35キロ未満、定員は15人で走行する。きょうの試運転では、運転席を含めボードリーのスタッフが数人乗り込んでいるが、運転はバスが自動で行った。

郷さんは「ウインカーはこの車が自動で出している。出すタイミングは設定している」と話し、バスは狭い道を左折。信号待ちしている他の車と接触することなく、自動運転バスはゆっくり確実に進んだ。
対向してきた自転車にも察知し反応
上り坂に差し掛かったところで、左前方から自転車が迫ってきたが、察知した自動運転バスはすぐに停止し対応した。

運転士不足が深刻な中、熊本市はバスを持続可能な公共交通とすることを目指し自動運転バスを導入する方針だ。

2月に始まる予定の実証実験、熊本城を周回するルートで1日6便を運行し、運賃は無料とされる見通しだ。
(テレビ熊本)