パラバドミントンの里見紗李奈選手、22歳(NTT都市開発)。

東京パラリンピックで初採用のパラバドミントン。里見選手は、その車いす部門で金メダルが期待されている。

負けたことで火がついた

2016年5月、高校3年生の時に交通事故で脊髄を損傷し、車いす生活となった。

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退院してからも引きこもりがちだった彼女を父親が連れ出した場所でやっていたのがバドミントンだった。

「スポーツとかしたくないと思っていたので、悪く言ったら無理やり連れて行かれたみたいな…」と当時を振り返る里見選手。半ば無理やりやり始めたバドミントンだったが、家族の手厚いサポートを受け、真剣に向き合うようになった。

「初めて日本の代表選手が出る大会に出た時に歯が立たなかったというか、何もできなくて負けて、火がついた。負けず嫌いだと思います」と笑う。

そんな里見選手は、熱い父親とぶつかり合うこともしばしばある。

「代表になりたてのころ、結構お父さんに厳しいことも言われていて、『バドミントンのことも分からないくせに!』みたいな感じでぶつかることもあった」と明かす。

芽生えていくアスリートとしての自覚。

2019年はアイルランド国際大会でシングルス、ダブルス1位、タイ国際大会でシングルス1位、世界選手権でシングルス1位、ダブルス3位と競技を始めて3年足らずでシングルス、ダブルスともに世界ランキング1位となった。

2019年11月のジャパン国際大会ではダブルスで優勝し、連覇を果たす。「ダブルスですごく接戦をして勝ったので、お父さんが『すごく良い試合だった。感動した』と言って泣いている姿を見た時は私も泣いちゃいそうになりました。認めてもらった感じがうれしかったです」と振り返る。

1年後の東京パラリンピックで、家族とともに“最高の景色”を見る準備はできているという。

「もちろんシングルスもダブルスも金メダルを取ることが目標。期待してもらっているから、しっかり応えたい」と意気込んだ。

(「パラ★DO!」毎週土曜、15時25分~※関東ローカル)
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