夏より冬のほうが光熱費が掛かることをご存じだろうか。

環境省によれば、冬季のほうが家庭でのCO2排出が量多い。特に多いのは1月だ。

環境省「令和5年度家庭部門の CO2排出実態統計調査結果について(速報値)」より
環境省「令和5年度家庭部門の CO2排出実態統計調査結果について(速報値)」より
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夏より冬のほうがCO2排出量が多いということは、それだけ電気をはじめとするエネルギーを消費しているということ。

冬のほうが電気を使う理由と省エネにつながるテクニックを、節約アドバイザーの和田由貴さんに聞いた。キーワードは、「断熱」「循環」「加湿」だ。

「あたためる」のは大変!

「冬のほうがエネルギー消費量が多く、光熱費が上がりやすいのは、気温と理想的な温度との差が大きいからです。エアコンの設定温度で考えるとわかりやすいでしょう」

例えば、33℃の真夏日に冷房を27℃に設定した場合、その差は6℃。一方、気温6℃の寒い朝に暖房を22℃に設定すると、その差は16℃。

エアコンは冬のほうが電気代がかかる(画像はイメージ)
エアコンは冬のほうが電気代がかかる(画像はイメージ)

「エアコンは、部屋全体を設定温度にするまでの間に大量のエネルギーを消費します。気温と設定温度に差があるほど、設定温度になるまでの時間は長くなり、エネルギー消費量も増えるので、暖房のほうが電気代がかかるのです」

さらに、冬場はお湯を使う機会も増えるため、光熱費が上がりやすくなるとのこと。

「水温も夏に比べて低いですよね。それを温めるのにもたくさんのエネルギーが必要なんです」