冬の省エネは第一に「断熱」

この前提をふまえ、まず冬場に行うべき省エネの対策は、室内の防寒だという。

「いくら部屋を暖めても、熱が逃げやすい状態だと設定温度に届かず、暖房は常にフル可動で電気代がかかってしまいます。特に熱伝導性の高いガラスやアルミサッシでできている窓は熱が逃げやすいので、保温性を高める対策を行いましょう」

ホームセンターや100円ショップなどで購入できる断熱シート・断熱パネルを窓に設置したり、厚手のカーテンに変えたりすることで、熱が逃げるのを防ぐことができる。

熱が逃げやすい窓に断熱対策を(画像はイメージ)
熱が逃げやすい窓に断熱対策を(画像はイメージ)

また、カーテンが床まで届いていないと、床との隙間から熱が逃げてしまう。思い切って長いカーテンに交換してしまうのもお勧めとのこと。さらに、廊下につながるドアの隙間をふさぐと、冷気の侵入を防いで部屋が暖まりやすくなる。

ドアの隙間専用のテープや断熱材も販売しているのでチェックしてみてほしい。

「循環」と「加湿」も重要!

「2番目に大切なことは空気を循環させ、上下の寒暖差を解決することです」

重たい冷気は足元に溜まり、暖かい空気は天井付近に留まりやすい。そこで活躍するのがサーキュレーターだ。

「夏場、エアコンの涼しい風を循環させるためにサーキュレーターを使っている方もいると思いますが、実は冬も空気の循環が重要」

サーキュレーターを天井に向けて動かすことで空気が巡り、効率よく部屋を暖かくすることができる。

冬も活躍するサーキュレーター(画像はイメージ)
冬も活躍するサーキュレーター(画像はイメージ)

「3番目のポイントは『湿度』です。乾燥すると体感温度が下がるので、加湿器を使ったり洗濯物を部屋に干したりして湿度を上げることで、設定温度が低くても快適に過ごしやすくなり、省エネにつながります」

特にエアコンを使用していると部屋が乾燥しやすくなるという意味でも、加湿は重要だ。

ただし、加湿しすぎると結露やカビが発生するため、部屋に湿度計を置き、湿度40~60%を目指すといいとのこと。