大学3大駅伝の一つ、島根県で行われる出雲駅伝に岡山大学の陸上競技部が2024年、初めて出場する。駅伝の名門校から1人の選手が加入したことで、劇的に進化を遂げたチームを取材した。
駅伝の名門・青学から岡山へ
「未練があったからこそ岡山に来てもう一度、陸上をやろうと思えた」と話すのは、岡山大学陸上競技部の4年生、石鍋颯一選手(25)。
この記事の画像(13枚)石鍋選手は2022年まで駅伝の名門、青山学院大学に所属。4年目の夏頃にアキレス腱(けん)の痛みが悪化し、4年目ということで時間がなく、マネージャーに転向したという。
名将・原晋監督のもと、全国トップクラスの選手とともにしのぎを削った4年間。卒業後、家業を継ぐために岡山大学歯学部へ進学してからも、駅伝への思いは途絶えなかった。
石鍋颯一選手:
(原)監督が「人間の能力には差がなく結果の差は熱意の差だ」と常々言っていて、本当にそれが、青学時代も、ここに来てからも、自分の中で実感しているところ。
これまでの岡山大学は中四国地区で4番手を目指すチーム、全国を知る石鍋選手が合流したことでメンバーの意識に大きな変化が生まれた。岡山大学陸上競技部の赤澤京弥選手(21)は「石鍋さんがもっと上のレベルのことを知っていて、みんなでも上を目指せると言ってくれたのがデカかった」と話す。
青学で培った駅伝への思いを胸に全国目指す
常勝チームの練習メニューを徐々に取り入れ、劇的に進化を遂げた岡山大学。2023年11月、中四国学生駅伝競走大会(山口市)で35年ぶりに準優勝を果たし、出雲駅伝への切符を手にした。
2024年の出雲駅伝競走大会への切符を初めて手に、チームの目標は国立大学の最上位。全国大会の常連校になることだ。
旭隼佑選手(24):
応援してくれるみんなに走りで恩返しをしたい。
岩崎亮太選手(24):
全力で駆け抜けたい。ラストスパートも出せるよう頑張る。
岡田慧悟選手(22):
喜びをかみしめながら、自分たちの目標が達成できるよう力を入れていきたい。
石鍋颯一選手:
関東の大学の選手たちと競り合って、1秒でも速く岡山大学のタスキを次の選手に渡したい。
赤澤京弥選手:
出雲駅伝を盛り上げられるよう、チーム一丸となって頑張る。
木戸颯選手(19):
応援してくれたみんなに恩返しできる走りがしたい。
日名子泰明選手(20):
自分の走りができるようコンディションを整えていきたい。
全員:
出雲駅伝、国公立最上位目指し頑張ります。
メンバーは10月12日に岡山を出発。10月14日、初の出雲でタスキをつなぐ。
岡山大学が出場する出雲駅伝は、午後1時5分にスタートする。
(岡山放送)