「朝起きた時は体温が低く、代謝も一番低い状態。朝食をしっかり食べて栄養素を入れると、内臓が動きだし、血液の巡りが良くなり、体温が上がり、代謝が活発化します」

『トラめし』では、朝ご飯の基本の形として、ご飯(白米)・汁物・主菜(魚・肉・卵のタンパク質のおかず)・副菜(野菜・きのこ類・海藻類)・乳製品・果物という組み合わせを紹介している。中でも代謝を上げるのに大切なのは、「タンパク質」だ。

「筋肉を作るタンパク質を朝に取ることが重要だということをいつも選手たちに伝えています。一番NGなのは、菓子パンとコーヒーのような、タンパク質が一切ない組み合わせです」

朝のお助けスムージー

しかし、朝の限られた時間で、何品も準備するのは難しい家庭も多いはずだ。そこで、吉谷さんが勧めるのは、一杯で栄養バランスが整い代謝を上げるスムージーだ。

選手の寮の朝食でもよく出されているというスムージーのレシピを『トラめし』の中から紹介しよう。

【バナナ入りプロテインスムージー】
虎戦士たちも朝食や練習後に飲んでいる定番リカバリードリンク

『トラめし』より
『トラめし』より

■材料(2人分)
バナナ…2本
牛乳…400mL
プロテイン…袋の表示に従って2杯分の分量

■作り方
ミキサーに適当に切ったバナナ、牛乳を入れ軽く攪拌してから、プロテインを入れ攪拌する。混ぜすぎると泡がたくさんできるので注意。

【トマトオレンジスムージー】
腸内環境を整えるヨーグルト、緑黄色野菜、柑橘類を使った免疫アップのためのスムージー

『トラめし』より
『トラめし』より

■材料(2人分)
オレンジジュース…200mL
トマト(中)…2分の1個
プレーンヨーグルト(無糖)…200g
ミント…適宜

■作り方
(1)トマトはヘタを取って一口大に切る。
(2)ミキサーにトマトとオレンジジュース、ヨーグルトを入れ、20秒ほど攪拌する。お好みでミントを飾る。

夕食は“バランス”

子育て世帯の食事の課題を解決するには、夕食にも気を使いたい。吉谷さんは、夕食のキーワードは「バランス」だと言う。

「朝はタンパク質を中心にしっかりとボリュームのある朝食を取って、夜は栄養バランスの整った夕食を取ってほしいとよく選手たちにも話しています」

「バランスの良さ」の判断基準は「彩(いろどり)」。