韓国の“原宿”ともいわれている弘大地区で、日本の有名焼き鳥チェーン「鳥貴族」がいま、評判となっています。
この記事の画像(18枚)9月28日に韓国進出を果たした「鳥貴族」。
オープン初日には、先が見えないほどの長い行列ができていましたが…。
現地取材班:
待ち組数は現在83組、待ち時間はなんと180分プラス予測不能と。
さらに「きょうは予約受付が終了しました」と書かれています。オープン10分前なんですが、「これ以上お客さんを受け入れることはできません」と。
オープンから5日経過した平日にもかかわらず、オープン前に受付が終了。約3時間待ちという盛況ぶりでした。
予約締め切りだと聞いて、残念そうに帰って行く人々。中には、オープン初日に入れず、片道1時間半かけて、リベンジにやってきたという人もいましたが…。
男性客:
きょうは、(入るのは)ちょっと難しいと。
予約をしていなかったため、今回も店に入ることはできませんでした。
そのあまりの人気ぶりに、韓国メディアが「“弘大通りが大変だ”…日本の有名レストラン、待ち時間がなんと!」と混み具合を記事にするほど注目されています。
なぜ韓国で?心をつかむ“理由”
フライドチキンやチーズタッカルビなど、数多くの鶏肉料理が存在する韓国。
これまで、様々な日本の居酒屋チェーンが進出を果たしましたが、コスパや味付けの好みの違いなどから、過去には撤退を余儀なくされたこともあります。
それでも韓国に進出した理由はなんだったのか?「鳥貴族」を運営するエターナルホスピタリティグループの大倉忠司社長は、その理由をこう話します。
大倉忠司社長:
いまの日韓の関係もそうですし、焼き鳥がアジアを含め世界においてすごく追い風といいますか。そういった意味では、まさしくいいタイミングで出店できたなと思っています。
そして、この東アジアにおいては、韓国は人口、市場の大きさですね、あと、居酒屋にすごく親和性がある、飲む文化が日本と同じくあるということで、鳥貴族が非常に進出しやすい、そう感じました。
さらに、外食産業を研究する韓国外食産業研究所によると、韓国の人たちに「鳥貴族」が受け入れられた理由には、“安さ”も関係しているといいます。
韓国外食産業研究所 シン・ボンギュ所長:
韓国では、串焼きや焼き鳥などのメニューは、普通、セットメニューで提供されます。
韓国のセットメニューは、2~3人が食べるには、少ない量なのに 2~3万ウォン(2000円~3000円)もするんです。
通常、焼き鳥には“日本料理”という付加価値がつくため、韓国の焼き鳥専門店などでの相場は、10本で 約3200円(約3万ウォン)。
これに対し、韓国の「鳥貴族」では、焼き鳥2本で、約530円。10本注文しても2650円と割安のため、人気を博しているというのです。
もちろん、人気の理由は値段だけではありません。訪れた人に魅力を聞いてみると、こんな答えが…。
鳥貴族利用客:
日本にしかない、独特な焼き鳥がおいしいです。
鳥貴族利用客:
日本の本場の味と違うかなと心配しましたが、食べてみたら全く同じでした。
日本ならではの“味”も人気のひとつ。
また、韓国外食産業研究所のシン・ボンギュ所長によると、「鳥貴族」の店内インテリアが利用客にとって負担なく楽しく過ごせる空間になっているのも、人気につながっているそうです。
「鳥貴族」は、2029年までに、韓国で300店舗の出店を目標に掲げています。
(「めざまし8」10月4日放送より)