ちなみに、季節外や、海外品の筋子やイクラはほとんどが冷凍なのでアニサキスの心配は不要だ。
最後に、早武さんは鮭にまつわるこんな話をしてくれた。
「幼少期、毎年秋に北海道の叔父から鮭が1尾届くのが楽しみでした。岩手出身の母がさばきながら、シロザケはアニサキスが多いから刺身で食べないという話を毎年教えてもらいました。家庭内で話されていたこのような情報が忘れられがちですが、正しい知識を知ることで楽しみながら安全に旬を楽しめます。そういえば母方の実家では、お正月のお雑煮には必ずイクラが入っていました。白いお餅の上に乗っていて色合いが美しいのです。お正月までイクラを少量冷凍して、試してみてはいかがでしょうか」
参考:魚食普及推進センターHP(https://osakana.suisankai.or.jp/s-other/7258)
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早武忠利(はやたけ・ただとし)
一般社団法人大日本水産会魚食普及推進センター事業課長、水産庁長官任命「お魚かたりべ」、キッズキッチン協会理事、官民連携フォーラム江戸前ブランド育成PT副PT長。琉球大学卒、東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程修了。専門は保全生態学、生態学、形態学。著書に、『ハヤタケ先生の魚食大百科』(少年写真新聞社)、『科学で考える食育絵本 魚の教え』(上・下/群羊社)監修。
