バングラデシュでは国民の政権への不満が爆発し、デモ隊が略奪行為などを繰り返す事態に発展し、混乱が続いている。この事態を受け現首相は辞任し、新たな暫定政権の代表が決まっている。これまでの衝突で、350人以上が死亡した。

政権への怒り止まらず…激しいデモ

バングラデシュで7月、デモ隊が略奪行為などを繰り返す事態に発展している様子をカメラが捉えた。市民とデモ隊、さらにデモ隊と警察の衝突が起こるなど混乱が続いている。

抗議者の「首相の辞任を望んでいます!シェイク・ハシナ!」などの声も響いており、中には手にカマを握る人の姿も確認でき、危険な状況だ。

首相公邸へ行進していくデモ隊
首相公邸へ行進していくデモ隊
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5日には、何千人にも膨れ上がったデモ隊が拳や棒を突き上げ、首相公邸に向けて大行進していた。

デモ隊に参加する若者は、「今日、私たちが行進するのを、誰も止めることはできません」とメディアに向けてコメント。勢いが収まる気配はなかった。

首相公邸で食べ物を略奪する人々

そしてデモ隊は、ついに首相公邸になだれ込んだ。

ハシナ首相は辞任しインドへ脱出
ハシナ首相は辞任しインドへ脱出

この事態を受け、ハシナ首相は辞任し、ヘリコプターで隣国インドに脱出した。

公邸の中では略奪が始まり、破壊音や声が響く中、キッチンで食べ物を食べるデモ隊の姿もあった。

なぜか生魚を担ぐデモ隊の人
なぜか生魚を担ぐデモ隊の人

また、外ではどこから持ってきたのか大きな生魚を担ぐ人の姿や、片手で鳥を掴んだままスマホで撮影する人がいたりと現場は混乱を極めた。

バングラデシュでは、これまでの衝突で350人以上が死亡している。

地元メディアによると、辞任したハシナ氏に代わり、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏が、暫定政権を率いることが決まったという。
(「イット!」 8月7日放送より)

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