パリオリンピックでは、7人制ラグビー男子の日本代表選手の盗難被害をはじめ、選手村での盗難事件が相次ぎ、選手や関係者から不安の声が上がっている。さらに、選手村の設備や食事に対する不満も出ており、選手たちは困惑している状況だ。

日本代表選手が盗難被害

オリンピック開催中のパリでトラブルが続出し、選手や関係者から不安の声が上がっている。

サモア戦に挑む7人制ラグビー男子の日本代表選手
サモア戦に挑む7人制ラグビー男子の日本代表選手
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現地メディアは7人制ラグビー男子の日本代表選手が、滞在する選手村で盗難の被害に遭ったと報道。

選手村の前には多くの警察などの警備が立っていた。多くの警察や軍が配備されているにも関わらず、結婚指輪やネックレス、現金約50万円を盗まれたという。

サッカー日本代表元監督ジーコ氏がパリ市内で合わせて8000万円以上の盗難被害にあっていた
サッカー日本代表元監督ジーコ氏がパリ市内で合わせて8000万円以上の盗難被害にあっていた

さらに被害は日本以外の国の選手や関係者にも及んだ。サッカー日本代表の監督も務めたジーコ氏がパリ市内で高級時計や現金、合わせて8000万円以上の盗難被害にあっていたことが判明。相次ぐ盗難被害に選手たちも不安を感じていた。

陸上100m・モーリシャス代表選手は「知りませんでした。かわいそうね。部屋には鍵をかけないといけませんね。(Q、セキュリティーについてどう思う?)問題ないと思っていたけど、話を聞いてちょっとショックを受けました」と答えた。

トランポリン・ポルトガル代表選手は「日本選手が物を盗まれたのは悲しい。いつも鍵をかけるのを忘れている。ちゃんとかけます」と話した。

また、東京オリンピック、卓球混合ダブルス金メダリストの水谷隼さんも自身のSNSにパリでの恐怖体験を「部屋の掃除終わってるのに『コンコン、ガチャ』って、オフィスのドア開けるぐらいの速さで鍵開けて誰か部屋に入ってきたんだけど…、数分前までご飯食べ行ってて部屋空けてたから、誰もいないからと掃除の人が何か盗みにきたんだろうか…怖すぎ」と投稿した。

組織委員会は選手村で窃盗事案があった事実は認め、「東京の捜査に協力する」としている。

一方、選手村を巡っては、設備や食事などに対し、選手たちから不満の声が上がっている。アメリカの陸上選手・C・ホーキンス選手は、SNSを通じ、宿舎の実情を訴えた。

C・ホーキンス選手は「カーテンがない、カーテンがない、カーテンがない…」と動画を投稿した。宿舎の部屋にカーテンがないため、ガムテープのようなものを窓枠に貼り付け、大きなタオルを貼り付け カーテンとして使用しているとしている。

しかし、「シャワーを浴びたり、着替えたりするときはこれを貼って急いで済ませないと落ちてきちゃう」と話している。

自前でシェフを招いた国も…

また、選手村の食事にも不満の声が上がっている。

大会前の4月。選手村で提供される食事のイメージが公開された時は「豪華な料理」が用意されていた。

選手村の食堂で提供されている食事
選手村の食堂で提供されている食事

しかし、実際に食堂を利用している選手のSNSを見てみると、野菜や豆類が多く、肉や魚は少なく見える。

選手村の食堂のようす
選手村の食堂のようす

フランスメディアによると、イギリスやドイツの選手団が選手村の食事について「選手が求めるメニューや量ではない」と批判。イギリスは自前でシェフを招いたとしている。

さらに不満は「移動手段」にもあった。韓国の競泳選手は、選手らが移動するシャトルバスもテロ対策のため窓が閉め切られていて、車内が「サウナ」状態だと不満をあらわにしている。

盗難事件や選手村の設備などに対する不満が続出しているパリオリンピック。今後、改善されていくのだろうか。
(「イット!」 7月31日放送より)

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