つるっといきたいときは坦々風で

子供から「食欲がない」と言われたとき、赤石さんは「熱中症の可能性もあるため、なぜそう言うのか」を確かめることがまず大切だという。

「熱中症ではなかったことがわかったあと、お子さんが食欲はないけどアイスや甘いものだったら食べられるということもあるでしょう。

しかし、そればかりを与えていては夏バテを助長させてしまいます。『これだったら食べられる』ものだけを出すのでは回復が遅れるため、アイスなどを食べて少し元気になったところで、食事をさせてください」

先に述べたカレーであれば子供も食べることができる。また、カレー以外にも「辛くなくていいので、トウガラシや豆板醤を入れると少し胃に刺激を与えることができます」と話す。

ピーマンやパプリカも胃を刺激してくれる(画像:イメージ)
ピーマンやパプリカも胃を刺激してくれる(画像:イメージ)

香辛料以外にも夏野菜のひとつ、ピーマンやパプリカはトウガラシの一種のためカプサイシンが含まれている。

ピーマンが苦手な子供も多いかもしれないが、辛みのある香辛料を避けたい場合はピーマンやパプリカを使うことで胃を刺激してくれるそうだ。

また、ピリ辛でつるっといきたいときは坦々風の麺メニューがおすすめだと赤石さんは言う。

そうめんや中華麺、うどんなど、どんな麺でもアレンジも可能。糖質をエネルギーに変えるビタミンB1を含む豚肉(ひき肉)と豆板醤を和えて、ピリ辛味噌だれを使った担々麺風メニューは、だるさなどを覚えがちな夏の疲労回復を望める。

そこにアリシンが含まれたネギを加えると、ビタミンB1の吸収率がアップする。

「特に坦々風の麺メニューは、胃が不調の時に胃を刺激してくれて、食欲を増進させてくれるピリ辛、ビタミンB1を含む豚肉、吸収率を上げるネギといった、すべてが組み合わさっているメニューです」