長野県大町市の登山道で78歳の女性がクマに襲われけがをした。また、北アルプス穂高連峰の岳沢小屋ではテント場が荒らされる被害があった。北アルプスではクマの出没が相次いでいて、国や市が注意を呼びかけている。
仲間が襲われ右ほほを…
登山者が襲われたのは北アルプス爺ヶ岳に向かう大町市の柏原新道。
7月23日午後2時前、登山中の4人パーティーから「仲間がクマに襲われ右ほほをひっかかれた」と消防に通報があった。
消防によると、けがをしたのは78歳の女性で自力で下山し、ドクターヘリで長野市内の病院に搬送された。命に別条はないとみられている。
この記事の画像(4枚)一帯ではクマの出没が相次いでいたということで、大町市は「クマ出没警戒警報」を出し、山に入る際は音の出るものを携帯することなどを呼びかけている。
休んでいたら…覆いかぶさってきた
また、北アルプス穂高連峰のテント場でも被害があった。
破かれたテント、ポールも折れている。 北アルプス穂高連峰の標高約2170メートルの岳沢小屋のテント場で21日夜、クマとみられる動物が覆い被さってきたという。
休んでいた男性が声をあげて蹴り上げると動物は去っていき、けがはなかった。
テント場では7月18日にも、クマとみられる動物に無人のテントにあったフリーズドライの食品が食べられる被害があった。
周辺ではクマが目撃されていて、岳沢小屋は22日から当面の間、テント場の利用を停止した。
環境省は外に食べ物を出したりしないよう呼びかけている。
(長野放送)