東北地方で冬眠時期のはずのクマの出没が相次いでいる。宮城・南三陸町では9日、体長約1.2mのクマが住宅の物置に侵入する姿が撮影されたほか、福島・喜多方市では物置で眠るクマが発見され、駆除される事案が起きた。専門家は、親グマが駆除されたことで冬眠の方法を知らない若いクマが、人里へ現れている可能性を指摘する。
物置に3分居座りゴミを漁るクマ
東北地方は本格的な冬に突入しているが、物置のライトで浮かび上がったのは、冬眠しているはずのクマの姿だ。

クマを目撃した職員:
目撃情報として聞いていたが、目の当たりにするとやっぱりいるんだなと。冬は冬眠するものと思っているので。
動画は9日、宮城・南三陸町で撮影された。
午後11時頃、突然、住宅の物置に、辺りをうかがうようにのそのそと侵入してきたのはクマだ。人感センサー付きのライトが消えても驚く様子はない。

体長約1m20cmのクマは食べ物を探しているのか、あちこちの匂いを嗅いで歩き回る。すると、青いバケツに頭を突っ込んだ。中には家庭ごみが入っていた。
その後、クマはバケツを倒し、物置を荒らし始めた。
動画を撮影した町の職員は、物音を聞いて駆けつけた物置で、クマと鉢合わせをしたという。
クマを目撃した職員:
(窓ガラスの)サッシを叩いて大きな音を出したが、きょとんとした顔でこっちを見て。そんなに驚くしぐさも見せないので(人に)慣れているのかなと思う。
クマは逃げることなく、物置に約3分居座り続けたという。

宮城県では年が明けてから13日までで、クマの目撃や出没が28件確認されている。
動画と同じ個体とみられるクマが相次いで目撃されている南三陸町は、屋外に食べ物を置かないなど注意を呼びかけている。
クマを目撃した職員:
撮影した場所に置いていた発泡スチロールに(クマの)ひっかき傷があった。そこにはフルーツのキウイが2〜3個入っていた。
専門家「親と一緒に最初の年は冬眠しないと…」
雪深い福島・会津地方でもクマが目撃された。

13日、福島・喜多方市にある物置小屋で、丸まってワラの上で眠るクマを発見した。その後、市が設置した箱わなにかかり、駆除された。
目撃者:
雪がこんなに降ってからクマが動いているなんて初めて。
なぜ冬眠に入っているはずのクマが相次いで目撃されるのか。

専門家は親グマが駆除され、冬眠の仕方を知らない若いクマが人里に出てきている可能性があると指摘する。
岩手大学農学部・山内貴義准教授:
冬眠の穴の探し方やいい場所を見つけられるという感じになるので、なかなか親と一緒に最初の年は冬眠しないと冬を越すのは難しい。どうしても人間に依存した場所の近くだと、何かしらの物音がして起こされてしまう可能性は十分考えられる。
(「イット!」1月21日放送より)
