夏休みに入り、各地で水難事故が増加している。事故に遭わないための対策や溺れている人に遭遇した際の対応とは?
水遊びは「膝下」までの水深の場所で
各地で水難事故が相次いでいる。先週末の20日、21日の2日間だけでも、6件の水難事故が報告されている。広島県では21日、遊泳区域の中を泳いでいて、溺れてしまった幼い妹を助けようとした13歳の女子中学生が亡くなった。

2023年の水難事故は1392件で、水難者は1667人となっている。そのうち、半数近くに当たる743人が死者・行方不明者となっている。
水の事故に遭わないために、我々はどう対処すべきなのか。

水難学会の斎藤秀俊理事によると、水遊びをする際は「膝下」で、膝より上の水深の場所では遊ばない事が大切だ。膝下までの水深だと流される心配もなく、事故が防げるという。ライフジャケットや浮き輪をつけることは有効だが、だからといって深い場所に行ってはいけない。
また、川では飛び込まないことも重要だ。底が見えるきれいな川ほど浅く見えるため、大丈夫だと思って飛び込んで溺れてしまうというケースがあるという。
溺れている人に遭遇したら?
では、溺れている人に遭遇した際にはどのような対応を取れば良いのか。

斎藤理事によると、特別な訓練を受けていない人が何の準備もなく水面で浮いている人を助けることはほぼ不可能だという。自分だけで解決しようとせずに、監視員など周りの人に助けを求めたり、119番通報し消防などに救助要請をすることが大切だ。

また、水に入るのではなく、何か道具を使うなどして助けることを考えて欲しいという。その際にキーワードとなるのが、「浮力の確保」だ。溺れている人が手を伸ばして届く範囲に、大きめの空のペットボトルなどを投げ入れることで浮力の確保につながり、救出の可能性が高まる。
(「イット!」 7月22日放送より)
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