本格的な夏を迎えるこれからの時期、車内に鍵があるのに、鍵が閉められてしまう、“うっかりインロック”に注意が必要です。

命の危険も…「インロック」の恐怖

7日の午後2時頃、長野県岡谷市の消防署に「子どもが車内に閉じ込められている」と通報が入りました。

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両親がエンジンをかけた状態で子ども2人を乗せ、別の子どもを乗せようと車から少し離れたわずかの間に、子どもが中から誤って鍵を閉め、鍵は車の中にあるのにロックがかかる、「インロック状態」になってしまったのです。

消防隊員が駆けつけたところ、後部座席には、1歳9カ月の女の子と2カ月の男の子が…。

諏訪広域消防本部・救急係 五味五代係長: 
(子ども2人は)かなり回数の速い呼吸をしていて、かなり汗をかかれていた。

消防は助手席の窓を割って、子ども2人を救出。救助まで約30分が経過していたものの、幸い軽症で済んだということです。

JAFの検証実験
JAFの検証実験

しかし、夏場のインロックは、子どもの命を危険にさらす可能性があります。

JAF(日本自動車連盟)の行った実験では、エンジンを切った状態の車を、気温35℃の日なたに放置すると、わずか5分で25.5℃だった車内温度は、35℃を超え…。

10分後には、気温より高い38℃近くまで上昇しました。

JAFによると、2023年度インロックが原因の出動が、約11万8000件あったといいます。

インロックしてしまった場合の対処法

日常的に起きているという“うっかりインロック”。鍵の専門家は、わずか数秒で起こる可能性があると指摘します。

「鍵のかけつけ本舗」有田光志統括本部長:
スマートキーの電池の消耗ですね、車側が誤作動を起こしてしまうパターン。電池が弱まると社内に鍵があるのか、ないのかを車が判断できなくなってしまう。数秒でも車から離れて、扉を閉めると、鍵がかかる可能性はあります。
自動で鍵がかかる、セキュリティー上かかるものもございます。例えば、1分後に鍵をかけちゃうとか、機能としてある車もあります。

インロックを防ぐためには、どうすればいいのか。有田さんによると、「鍵はとにかく運転者が肌身離さず持つ。これにつきる」ということです。ポケットに入れる、ベルトから下げるなど、手放さないことが大切です。

また、炎天下で車内に子どもなどがいてインロックしてしまった場合は、迷わず運転席・助手席の窓を割って救出してください。フロントガラスは割りづらいため、運転席側を石など硬い物で割ると、きれいに割ることができます。

ロードサービスや消防は到着するのが遅くなる場合もあるため、危険と判断したら待たずに行動することも大切です。

「鍵のかけつけ本舗」有田光志統括本部長:
ガラス代が…とか考えが及ぶと思いますが、「命」が何より大切。同様の依頼があった場合もこのように伝えています。
(「めざまし8」7月18日放送より)